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戸塚区・泉区 人物風土記

公開日:2017.03.09

女子硬式野球の国際大会で優勝した「ヴィーナススターズ」のメンバー
八重尾 華雅(はなの)さん
名瀬中学校2年生 14歳

「好き」を胸に夢を追う

 ○…「優勝できると思っていなかったので、飛びあがるほど嬉しかった」。2月に香港で開かれた女子硬式野球の国際大会「フェニックスカップ」。18歳以上の選手で構成される中国やオーストラリアなど6カ国10チームが出場するなか、中学生だけのチーム「ヴィーナススターズ」が、周囲を驚かせる快挙を成し遂げた。「初出場でした。チームワークの良さが好結果を残せた要因です」と朗らかな表情で語る。   

 ○…チームでは3番・センターを務める中心選手。大会中の打率は5割を超え、守備面でも縦横に粘り強くボールを追いかけ、優勝に貢献した。普段は中学生女子硬式野球チーム「オール京急」に所属している。国際大会の選抜メンバーにはそこでの活躍が認められ選出された。昨年末に背中の肉離れを起こし、十分な練習ができず苦しむ場面もあった。それだけに喜びもひとしおだ。「決勝戦のオーストラリア戦を含め、すべて圧勝でした。本調子で本番を迎えられて良かった」と声を弾ませる。 

 ○…野球に初めて触れたのは幼稚園年長のとき。3つ上の兄の影響だった。「楽しそうなのでやってみたら、どんどん好きになっていった」。誰もが一目置く優れた資質を持つが、普段は級友と遊んだり、会話を楽しんだりする普通の中学生。「今の楽しみは眠ること。いくらでも寝れちゃう」とちゃめっ気たっぷりに笑う。厳しい練習での疲労やプレシャーを癒してくれるのが両親。特に母親は常に後押ししてくれる存在という。「お母さんと一緒にやってきたという思いがあります」

 ○…将来の夢は、女子野球日本代表「マドンナジャパン」に選出されること。そのための高校、大学進学が当面の目標だ。その先は指導者となり、後進の育成に関わりたいと早くも願う。「私を理解し、応援してくれるコーチに感謝している。そんな温かい指導者になりたい」。視線は真っ直ぐに未来を見つめている。

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