EMG蓄音機倶楽部の代表を務める 渡邉 治雄さん 原宿在住 70歳
止まらない蓄音機への情熱
○…フォーラムで9月30日に開かれたイベントで市民持込企画「昔懐かしい蓄音機の音を楽しもう!」を行ったEMG蓄音機倶楽部代表。5年前には収集した蓄音機25台を鑑賞・視聴できる横浜市唯一の蓄音機ミュージアムを所有するマンションに設けた。戸塚駅からバスに20分ほど乗らなければならない場所にあるが毎月、誰かしら蓄音機ファンが足を運ぶという。
○…「音響学的に蓄音機の音は一番、生に近い」と大学時代に学んだ室内音響学の知識に裏付けされた理論を展開する。スピーカーの音は自然界に存在せず、人工的に作られた音なのに対し、蓄音機の音は楽器同様共鳴によって音が出される。
○…蓄音機の中で、世界で一番音が良いとされる英国製蓄音機EMG社マークⅦを2台所有。日本には、たった5台しか輸入されてない品だ。「蓄音機を初めて買いに求めに出かけた16年前、この蓄音機に出会わなければ、今の自分はない」と言い切る。音の違いを追及するうちに台数が増えてしまったと笑う。
○…補聴器の調整を生業としており、国内の業界最大手勤務後に独立。特に聴覚に障害のある子どもの補聴器訓練に必要な調整に力を注ぎ、数多くの子の聞こえの助けを担ってきた。歌手の山本コウタロー氏の補聴器の調整したことも。「どんなに聞こえない子も早期に補聴器で訓練すれば、聞こえるようになる」と自信と積み重ねた経験を感じる言葉。
○…家族は妻と独立した子ども3人。「自分以外は誰も興味がない」と苦笑い。蓄音機の購入も、ミュージアムを設けたマンションの購入も妻には事後報告か内緒。「マンションはねぇ、電気代の請求書が自宅に届けられてしまって。失敗したなぁ」と、赤らめた顔をつるりとなでた。
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4月18日