戸塚区・泉区 コラム
公開日:2026.09.17
第129話 〜「吉倉橋」にまつわる話 その2〜 とつか歴史探訪
戸塚駅東口前の柏尾川に架かる橋が「吉倉橋」です。
昭和14年(1939)年、戸塚区は横浜市に組み入れることで繁栄の道を選びます。この頃に日立戸塚工場やブリヂストン横浜工場、戦時産業としてニコンなどが誘致され、柏尾川流域はそれまでの美田から一気に工業化が進みました。
今の大型スーパー「アピタ」がある場所には、保土ケ谷から「東洋電機」が戸塚工場として移転されました。そのために木製で場所的にも迂回する位置となる「当時の吉倉橋」に変わる大きな橋が必要になり、出来たのが今の「吉倉橋」です。
そして、元の吉倉橋は名前を変えて「元吉倉橋」となりました。
その後、「東洋電機」は横浜市の工場誘致計画により更に移転し、現在は金沢区にありますが、その工場の中の稲荷神社に戸塚工場の跡地から移設された「由緒塚」があります。
この塚は昭14年(1939)12月に戸塚工場に建立されたものですが、平成元年(1989)5月に戸塚区上倉田より金沢に移設されたとあります。
碑文によれば以前は身庁塚と称されて南北朝時代に戦没した将士(武将と兵士)を合葬した塚でした。戸塚工場開設時に土中から多くの人骨が掘り出され、その慰霊と史跡を風化させないために建てられたとされています。本来、戸塚の跡地に残されるべき記念碑だったかも知れませんが、今は金沢の地で戸塚との繋がりを伝えています。
時代の申し子「吉倉橋」、今は人と車で賑わっています。
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