3月24日に第1回シーサイドラインフェスタを開催する 横浜新都市交通社長 藤田 譲治さん 港南区在住 61歳
多様な経験 実行力に
○…車両の部品販売や基地見学、作業体験―。開業24年目の新企画「シーサイドラインフェスタ」が、いよいよ来週に迫った。「地域の皆さんに楽しんでもらって、横浜を元気にしたい」と意気込む。一方で、シーサイドラインそのものをアピールする狙いも。「開業から今まで無事故。安全で信頼度の高いこの交通システムを、全国へ、そして世界へ発信していければ」と目を輝かせる。
○…父はいわゆる「転勤族」。幼いころから、環境の変化には順応してきた。大学では法律を学び、興味が湧いたのは行政職。「いろいろな職場が経験できそうだった」横浜市に入庁した。それからというもの、下水道、広報、都市計画など17か所に上る部署を渡り歩くことに。「異動して1カ月ぐらいで、少しずつ課題が見えてくる。その解決を『すぐやろう』と考えて、実行に移すわけです」。このフットワークの軽さが、改善・改革への原動力となった。
○…昨年6月、泉区長から現職に就任した。「鉄軌道の事業は前からやりたかった。話が来たときは、『ラッキー!』と思いましたね」と振り返る。最初に直面した課題は、老朽化した車両の更新費用の問題。国の補助金制度利用を考え、資金のねん出に成功した。これまで培った課題解決力と行政経験が、早くも経営に生きた。「人生は『塞翁が馬』。どう転ぶかわからない。うまくいかないことも、次につなげるのが大事なんです」
○…今後の目標を問うと、「経営安定と地域貢献。そのために、社員と目標を共有していきます」と真剣な表情。その一方で「個人では、やりたいことだらけで忙しいんですよ」と顔をほころばせる。ベースを担当するバンド活動、絵画や読書、料理にガーデニング…。さまざまなことに挑戦する姿勢は、プライベートでも変わらない。「とにかく、やってみる前からあきらめないことですね」。その実行力は当分、衰えることはなさそうだ。
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