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金沢区・磯子区 人物風土記

公開日:2015.02.05

金沢文庫に「ままのわ」をオープンするNPO法人の代表を務める
松浦 さゆりさん
並木在住 47歳

「ママ同士のつながりを」

 ○…子育て応援ボランティアを始めてもうすぐ10年。「あと少し、もう少し」と活動やイベントを重ね、期間限定ながら念願だった常設の「ママたち専用の居場所」をオープンする。団体名のママスジャムステイラはスウェーデン語で「ママの隠れ家」の意。「母親や妻としてではなく、一人の女性として過ごせる場所を」との思いは常に抱いてきたことだ。「ママ同士が、子ども以外の趣味や話題でつながりを持てるような場になれば」と願う。

 ○…37歳で初出産。周りは自分より若い母親ばかりで、地域には誰も知り合いがいなかった。「どこにいけばいいのか、誰に話せばいいのか分からない状態。外に出るのが怖かった」と振り返る。そんな中、勇気を振り絞って行った先が「子育て広場」。その居心地の良さに、「仲間になれるかも」と運営を手伝い始めた。やがて活動を通して、自然と地域や社会と繋がっている自分を発見。その大切さを実感した。

 ○…「かつては”不満”や”怒り”がエネルギーだった」と苦笑い。自分を見失い、活動目的が「居場所づくり」から「助成金をとるため」にすり替わったこともあった。そんな時、参加したのが、横浜市が主催する社会起業家向けのプログラム。「自分の目指す場所」や「不満や怒りでは人の共感を得ることはできない」と改めて気づかされたという。「すごく楽になって、他人の気持ちに寄り添えるようになった。子どもにも優しくなれた」

 ○…「今回の挑戦は、ボランティアでなくビジネス。自分たちが稼いで成果を出さないと」と気を引き締める。そのため、組織の変化も必要とされた。「ママ友グループが出発点だったので、ビジネスになって離れた人も。かなり辛い経験でした」。それでも、「ビジネスだからこそ、自由度も高いし、やりたいことができる」と輝く笑顔で前を向く。より広く”笑顔の輪”を広げるために。

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