プロバスケ・Bリーグ「横浜ビー・コルセアーズ」に特別指定選手契約で入団した 満田 丈太郎さん 金沢区六浦出身 22歳
地元に新風、楽しさ魅せる
○…何か起こしてくれそう――。地元横浜のチームに、筑波大の全日本大学選手権3連覇の立役者が抱いた可能性。初出場を果たしたベンチ登録翌日の1月29
日、44秒間立った本拠地のコートで、直感が確信に変わった。「チームに勢いをつけたい」。若さとスピードを武器に、ベテラン揃いの集団に新風を吹きこむ。
○…六浦で生まれ、小1のとき兄の影響でミニバス「六浦南ペガサス」に入団。サッカーや水泳、ソフトボールもこなしたが結局バスケが好きだと気づいた。大道中では元NBA田臥勇太選手がプレーしたバスケ部に。市大会止まりの弱小チームながら「一対一では絶対負けない」と負けん気を前面に鍛錬。福井県の強豪、北陸高に進学し、レベルの違いに「楽しかったバスケ」が一転した。「帰るところもなく、ギリギリの精神」。転機は3年夏、18歳以下日本代表に選ばれて挑んだアジア選手権。出番に恵まれず苦杯を喫したが、悔しさが高校最後のウインターカップ3位に押し上げた。
○…「バスケ一筋でいく」。大学でプロ入りした先輩たちに刺激を受け、進むべき道を明確にした。原点は六浦南ペガサス。「やめずに来られたのは、バスケの楽しさを知ったおかげ」。恩師、関屋収監督は「行き詰まってふてくされたときも、一人の人間として真剣に接してくれた」。その心はチームに受け継がれ、練習に訪れる卒団生も。自身も気づけば後輩に、恩師と同じように声をかけている。「関屋監督とはずっと連絡を取ってる」。中学時代からプロデビュー戦まで、観客席にはいつもその姿が。「プロとしてしっかり成長してほしい。たまにはまた、ペガサスに来て」。恩師の言葉と共に、古巣の温もりを胸に抱く。
○…プロ入りを機に、寮生活から故郷に帰ってきた。「ごはんは何でもおいしい。栄養も考えてくれる」。家族への感謝をかみしめる。「新人らしく、がむしゃらに」。横浜の新たな顔として、挑戦の船旅が始まった。
|
<PR>