認定NPOコロンブスアカデミーの理事長で青少年の活動拠点づくりに尽力する 渡辺 克美さん 磯子区東町在住 54歳
共感できる「秘密基地」に
○…中高生が放課後などに集う活動拠点を提供しようと、磯子区役所隣りに11月28日にオープンした「イソカツ」。運営する認定NPOコロンブスアカデミーの理事長を務める。同法人が5年前に開所した金沢区の拠点「カナカツ」のように、ワークショップや美術展などのイベントを企画して「まずは多くの人に知ってもらいたい」と笑顔。心と体が著しく成長する中高生には「いくらでも可能性がある」と言い、多種多様な人と接する機会と”きっかけ”を与えたいという。
○…24歳から20年間ニュージーランドで生活。ツアーガイドや日本人留学生の生活コーディネートなどを行った。学生時代から海外に興味はあったが、英語は決して得意ではなく「成り行きで就いた。生活の中で英語を覚えていった」と話す。英文にある単語の一つひとつを辞書を開いて調べていたという就職当初。地道な努力が実を結び、ニュージーランドを視察に訪れる日本人の通訳などもこなせるようになった。「人は環境や場所によって変わることができる」。自らの経験でそのことを実感した。
○…9年前に帰国。市が設置する機関「よこはま南部ユースプラザ」の施設長としても活動。ひきこもりや不登校になった若者、保護者らの相談に耳を傾ける。「助け合える仲間、支援してくれる人をどれだけ持てるかが大切」と訴え、一人で抱え込まず、多くの人と接する環境に身を置いてほしいという。「共感できる人がいることがその人の安心につながる。個性が出せる場所、人に出会ってほしい」と願う。
○…磯子区の寮で生徒と暮らす。趣味は旅行やミュージカル映画などの鑑賞。出身は神戸で「関西だからお笑いも好き」と微笑む。スタートを切ったばかりの「イソカツ」は「単なる居場所ではなく、地元愛が育まれる”秘密基地”のような存在にしたい」。若者たちが共感し、支え合える地域社会の実現を目指す。
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