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金沢動物園 ゾウの飼育環境改善が評価 「エンリッチメント」敢闘賞に

文化

掲載号:2020年11月19日号

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トレーニングに励むヨーコ
トレーニングに励むヨーコ

 金沢動物園が行っている「インドゾウに対するQOL(生活の質)向上の取り組み」がこのほど、市民ZOOネットワークが主催する「エンリッチメント大賞2020」で敢闘賞を受賞した。市内の動物園が同大賞で入賞するのは初だという。

 エンリッチメントとは、動物福祉の立場から、飼育動物の「幸福な暮らし」を実現するための具体的な方策。同大賞は、「動物園や水族館で取り組んでいる環境エンリッチメントを正しく理解し、評価することが動物たちの豊かな飼育環境づくりの最大の応援になる」との観点から、自薦、他薦問わず公募され、1次審査、現地調査・ヒアリング、2次審査を経て大賞などを決める。2003年から始まり、今回は全国から28の応募があった。

 金沢動物園には現在、オスのボン(44)とメスのヨーコ(42)の2頭のインドゾウが生活している。同園は、旧来型の飼育施設で、ゾウ舎はコンクリートでできた決して広大とはいえない放飼場と寝室から構成されている。そのため、同じ行動による生活の飽きや足の疾患、肥満などが飼育をする上で課題だった。

 同園では、2008年から飼育環境改善を徐々に進めてきた。展示場や寝室の床に、砂やおが粉を敷き、四肢への負担を軽減。砂などを体にかけさせることで行動レパートリーの増加にもつなげた。また、自動給餌機の設置や枝葉の餌やり、夜間放飼など、実施可能な工夫を考案してきた。

結果を検証

 今回、特に評価されたのが連携大学との共同研究により結果検証をしている点。ビデオカメラでゾウの行動を24時間記録し常同行動や行動のレパートリーについて分析した。その結果から試行錯誤を重ねている姿勢が敢闘賞につながった。

 ゾウ飼育担当の須藤一行さん(30)は、「常同行動をできるだけ削減し、退屈な時間を減らすかが大きなテーマ。ゾウの暮らしをよくするために積み重ねてきた取り組みが評価されてうれしい。特に他の旧来型の動物園に対して参考になる取り組みだと思うので、情報も発信できれば」と受賞を振り返った。

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