今年7月からNPO法人横浜金沢文化協会の理事長を務める 坂 直孝さん 金沢区並木在住 78歳
地域文化の活性化に尽力
○…美術や音楽などの文化に関する26の団体と106人の個人会員から成る横浜金沢文化協会。並木男性合唱団の代表時代に会員になり、2005年から理事など役員を歴任した。「当時はパソコンがなかったから手作業で会報を作っていた」と懐かしむ。前理事長の国吉一夫さんが急逝し、急きょ理事長の任を継いだ。「年2回の講演会に加え、会員団体を支援後援して地域文化を活性化していきたい」と話す。
○…福島県出身。高校時代から美術が得意だったという。写真に目覚めたのは40代。ある時立ち寄った古書店で、ヌードの女性をモデルにした写ガール会の写真集が目に留まった。「いいなと思って2冊購入した」。すぐに写ガール展に初応募し初入選。その後も毎年のように応募し、受賞を重ねてきた。「ヌードでも芸術作品に見えないと。表情やフォルムを瞬間的に切り取る感性が必要」と穏やかに話す。
○…華々しい受賞歴を持つが、現在はKPC・写ガール会の会長を務め、公募展を主催する側に立つ。「今はフィルムカメラは処分し、デジタル一眼が4台ほどあるくらい」と笑う。12月からは東京銀座で個展を開催する。「やれるときにやっておきたかった。総決算で展示しようと思ったけど、全然入りきらない」。賞をとった作品を中心に大小含めて約40点を展示する予定だ。
○…コロナ禍で文化協会の恒例行事が相次いで中止になったが「こういう時代だからこそ、文化芸術は必要」。理事長の第一の任として自身に課すのは、その幅広い人脈から「次の理事長を見つけること」。「運営は執行役員にお任せし、世代交代で会を活性化できれば」。加えて会立ち上げ当初からの目標である区民文化センターの早期実現にも力を注ぐ。