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金沢区・磯子区 文化

公開日:2026.07.30

旧伊藤博文金沢別邸 茅葺屋根を燻蒸 煙で菌や害虫防ぐ

  • 燻蒸中の旧伊藤博文金沢別邸

    燻蒸中の旧伊藤博文金沢別邸

 旧伊藤博文金沢別邸=金沢区野島町=で7月21日、茅葺屋根の腐食や害虫を防ぐ「燻蒸」作業が行われた。当日は見学会が開かれ、約10人が同所を訪れた。

 燻蒸は、茅葺屋根の内部で木材などを燃やし、その煙で屋根全体をいぶすことで、屋根の耐久性を高めるもの。かつては、囲炉裏やかまどで焚かれる火が茅や木材を覆うことで防菌、防虫に優れた効果を発揮していた。

 横浜市指定有形文化財に指定されている同所では屋根を保全するために燻蒸作業を年に2回行っている。当日は、(株)茅葺屋根保存協会の協力のもと、「スーパーケムラー」と呼ばれる装置で発生させた薪の煙をダクトで屋根裏に送り込み、燻蒸を実施。同所の全4棟を、1棟あたり約2時間かけて作業を行った。

 薪にはナラ・クヌギ・サクラを使用。水分を含み、高酸性の木酢液を含んだ煙が発生し、防菌や防カビの効果を得られる。窯の中で燃やす温度にも、煙が出やすい高温の200度から350度にする工夫がなされているという。

 同協会の篠崎和俊さんは「全面の葺き替えは物価の高騰もあり高額になっているため、燻蒸で今ある茅を長持ちさせ、葺き替えまでの時期を延ばすことが使命」と話した。

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