金沢区・磯子区 スポーツ
公開日:2026.08.27
万古不易の絆は永遠に 横浜高校元監督渡辺さんを偲ぶ【1】
8月17日に亡くなった横浜高校野球部の元監督・渡辺元智さんが生前最後の誕生日を祝った店が、金沢区能見台通にある。居酒屋「吾作」のマスターの渡辺健太さん(43)と母の道子さん(77)。1979年にオープンした同店には、渡辺元監督をはじめ、野球部の生徒たちがよくご飯を食べにきていたという。
生徒だけでなく、父母会の忘年会などで利用されていたことから、幼い頃の健太さんは一躍マスコット的存在に。「皆さんには本当にかわいがってもらって。幼稚園から小学2年頃まで(選手たちと同じユニフォームを着て球場で応援する)『マスコットボーイ』だったんですよ」と道子さんは、その当時掲載された新聞を見ながら懐かしむ。道子さんは「この子は童謡よりも先に横浜高校の応援歌を歌っていた」というが、当の本人は「覚えてない」とぽつり。
健太さん自身も球児となり、横須賀学院で野球を続けた。渡辺監督に「なんで横浜に入らなかったのか」と聞かれたけれど、「声をかけてくれませんでしたよね」と返したのも今では笑い話に。40年ほど親交は続き、年に1回は来店、道端で会えば「よう、けんた」と声を掛けてくれたと振り返る。
そんな渡辺元監督が最後に店を訪れたのが昨年11月2日。誕生日を翌日に控え、教え子5〜6人と誕生会が開かれた。その時に贈られた色紙には「万古不易 健太の有事は永遠に変わらないよ」と直筆の文字が。健太さんは「高校野球の一時代が終わったんじゃないかな。偉大な人」と目を赤くする。道子さんも「何て言葉にしていいかわからないけど、人生においても監督みたいな存在」。店に飾られた色紙が、今日も店を見守る。
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