津波警報などが発令された際、自動的に避難を呼びかける放送を行う無線スピーカー。その区内1基目がこのほど、八幡橋そばの堀割川沿いに設置された。当初の予定から3カ月遅れての完成となる。
無線スピーカーは、気象庁などから津波警報が出た際、自動的に警報の発令や避難を呼びかける音声アナウンスを行う。
ポールの高さは約14m。地上から約1・5mの部分に無線の受信や音声の発信処理などを行う機器、先端にはスピーカー4基が取り付けられており、半径約300mの範囲まで、警報音を届けることができる。
電源については東日本大震災の教訓を踏まえ、外部からではなく、内蔵バッテリーとソーラーパネルで対応。バッテリーだけでも最低30分間放送を継続でき、日差しがあればソーラーパネルによる発電も活用することで、より長時間の放送も可能となっている。
横浜市は昨年末、市内湾岸地域を中心に無線スピーカーを100カ所設置する方針を決定。うち10カ所分の設置費用を含む補正予算が市会12月定例会で通過している。
それを受け、市では年度末となる今年3月までの設置完了を目標に、工事業者の入札を行ったものの、磯子区の工事では応札がなく、不成立。4月前半に改めて行われた入札でようやく業者が決まったため、当初の昨年度末より約3カ月遅れでの設置となった。
運用開始は未定
今回設置された無線スピーカーを含む、市の津波警報システムだが、今年9月に試験運転が予定されている。その後に実際の運用が始まることになるが、区の防災担当者は「本格的な運用開始の時期は、まだ決まっていない」と話す。
堀割川沿いに住む区民の1人は「大震災や津波は明日にも来るかもしれない。早く運用してほしい」と、心配そうに語った。
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