汐見台中 レース車囲み特別授業 「職業」と「環境」考える
汐見台中学校(齋藤孝校長)で7月3日、横浜市水道局と(株)GTアソシエイション(坂東正明代表・東京都品川区)による全校生徒を対象とした環境教育とキャリア教育を行う特別授業が行われた。本物のレース車が3台揃うなど、このような規模での授業は、今回が市内初となる。
この特別授業は、市水道局が取り組む環境保全事業「水源エコプロジェクト(W―eco・p(ウィコップ))」の活動の一環で、水源地保全の大切さを伝えていくための取り組み。同事業は、市固有の水源地である山梨県道志村の森林を保全するための活動で、現在15の企業・団体が協力している。
今回の汐見台中学校でのプログラムには、それらの企業のうちの1社で、日本を代表するカーレース「SUPER GT」の運営を担う(株)GTアソシエイションが協力。レースに参戦しているレクサス、ホンダ、ニッサンの3社から、レース車のほか、ドライバーとエンジニアが同校を訪問した。
やりがいに関心
特別授業は、講師による体育館での講演と、校庭に展示されたレーシングカーを囲んでの体験の2つのプログラムに別れて進行した。
ニッサンのドライバー・松田次生選手は、ガソリンを大量に使うことから環境に負荷をかけているイメージがあるカーレースについて「車のエンジンを小さくして排気量を減らす努力をしたり、レース中のタイヤの交換回数を制限して環境保全に努めている」と具体的な取り組みを紹介した。
また、松田選手はレーサーになった理由を「子どもの頃から車が好きだった。出身が三重県で、鈴鹿にあるサーキットでレーシングカーを見て『この車のドライバーになりたい』と思ったから」と振り返った。他にも、湯浅和基さん(レクサス)は「ライバルよりも速く走るためにどうすればいいかを、社内の人たちと考えて車を作っている」とエンジニアの仕事について説明。松浦考亮さん(ホンダ)は「仕事では辛いことも多いが、レースで自分たちの車が一番に帰って来ると嬉しい」とエンジニアの仕事のやりがいを話した。生徒たちは、講師の話を興味深く聞いていた。
中丸茉優さん(2年)は「将来の夢はまだ決まっていないけれど、自分の好きなことを仕事にできれば」と話していた。
|
|
|
|
|
|