新型コロナウイルスの感染拡大に伴う安倍首相の要請を受け、横浜市内では市立学校が3日から休校を開始し、各施設では休館やイベントを中止する動きが相次いだ。ドラッグストアやスーパーマーケットでは日用品を買い求めて混雑する一方、飲食店では客足に影響が出ているケースもあり、先行きが見えない事態に市民の困惑が広がっている。
13日まで休校
安倍首相の要請を受け、横浜市教育委員会は市立学校を3日から13日までを臨時休業とすることを決定。保護者の対応が困難な場合は、小学校1年生から3年生までの低学年と小学校・中学校の個別支援学級(全学年)、特別支援学校の児童・生徒を対象に各学校で緊急受け入れを実施する。卒業式は児童・生徒や教職員、支援員に感染者がいない場合に限り、休業期間中であるか否かにかかわらず、感染対策を行った上で実施する方針を打ち出した。
港南区の横浜市立野庭中学校では丸山台中学校との統合により、3月25日に閉校式を計画していた。湊浩一校長は「3月9日の市の方針が出るまでは、閉校式ができるか判断ができずに困っている」と苦悩をにじませる。
区関連イベント中止へ
港南区役所や栄区役所でもイベント中止の対応に追われた。両区役所では2月・3月中に区が主催・共催・後援等をするイベント・会議・研修などの中止・延期を決定し、ホームページで情報公開を始めた。港南区役所では2月25日からホームページ内にイベントの対応状況のコーナーを設置し、随時更新しているという。
市民利用施設も休館
港南区、栄区内の地区センターやコミュニティハウス、区民活動支援センターは3月3日から15日まで休館することが決まった。地域ケアプラザもデイサービスを除いて貸室利用を休止し、3月1日から3月15日までを一部休館とした。老人福祉センターは2月28日から3月31日まで休館することが決まった。
「延期」で対応も
栄区民文化センターリリスでも3月1日から15日までの期間について一部休館とした。貸室などの施設利用を予定していた人には支払済みの利用料を全額返金する方針で4月1日以降に対応していくという。また3月中に予定していたコンサート4公演は中止とはせずに「延期」として調整を続けていく方針だ。
冨田嘉明館長は「楽しみにされていた人も多いと思うが、お客様の安全が第一。ウイルスについてわからないことが多く、インフルエンザと同じ対応というわけにもいかない」と話す。
一部休館期間中も電話受付業務は対応していくという。
家ごもりで書店好調
港南区の京急百貨店では先週末、全体として客足に大きな変化は見られなかったものの、書店とドラッグストアは混雑したという。広報担当によると、「家にこもることを想定して本を買い求める人が多い」という。またマスクの品薄状態が続いていることから、マスクに代わる花粉症対策関連の商品が売り上げを伸ばしているという。
法事中止で打撃も
飲食店への影響も様々だ。通常の客足と変わらない店がある一方、法事などの集まりによく利用される港南区上永谷のある飲食店の店主は厳しい表情をにじませる。
法事自体がなくなるなどの影響を受け、この数週間で100人以上のキャンセルとなっているという。「自営業は保証もないので、この状況が続くと生活が成り立たなくなる」
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