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公開日:2025.11.13

デフリンピック
西区在住4選手が出場
15日から大舞台に挑む

  • 早瀨憲太郎さん、久美さん、中田さん、船川さん(右上から時計回りに)=提供

 11月15日(土)から26日(水)まで開催される、耳が聞こえないアスリートのためのオリンピック「第25回夏季デフリンピック競技大会東京2025」に、西区在住の4人の選手が出場する。日本では初開催となる大会に挑む4人に意気込みを聞いた。

己のすべてを

 自転車競技のロード競技に出場する早瀨憲太郎さん(52)=戸部本町在住=は、2009年、自身が主宰する学習塾の教え子が同大会に出場することになり、応援に行ったことを機に、趣味だった自転車を競技として始めた。出場は4回目。集団走行の中の駆け引きや戦略で勝負が決まるところが自転車競技の面白さだといい、「大会は通過点ながら、その一点に己のすべてを賭ける覚悟で挑む」と話した。

大会は「スタート」

 憲太郎さんの妻の久美さん(50)も自転車競技の選手で、ロードとマウンテン競技に出場する。薬剤師の久美さんは、日本選手団のサポートをしつつ、競技を始めた憲太郎さんを応援するうちに、自身も挑戦を決めた。4回目の出場となる今回の大会について「ゴールではなくスタート。その後の社会をどうデザインしていくか考える大会にしたい」と先を見据える。

「聴覚障害を知って」

 女子バレーボールに出場する中田美緒さん(24)=平沼在住=は、3回目の出場。粘り強い守備からの速い攻撃で点数を取るスタイルの日本チームでセッターを務める。競技中は手話やアイコンタクト、ジェスチャーでコミュニケーションを取る。競技の面白さを「ラリー中は音と声がなく静かで、点が決まると会場全体が盛り上がるところ」と話す。「いろいろな聴覚障害者がいると知ってもらい、今後の社会がどんなことを変えたら良いか考えるきっかけを作れたら」。

日の丸を背負って

 レスリングのフリースタイル74kg級、グレコローマン77kg級には船川真央さん(39)が出場する。日本人の選手がレスリングで大会に出場するのは初めてだといい、「日の丸を背負って戦う重圧を感じているが、今しか味わえないプレッシャーを楽しんでいる」と話す。競技を始めたのは小学2年生の時。大好きなプロレスの技を友人に仕掛けて遊んでいたのを見た先生の紹介で競技を始めた。「駆け引きの中で技を掛け合うところが魅力。両階級でいいメダルを獲ることが目標」と抱負を述べる。

 大会は東京都と静岡県、福島県で行われる。事前申込不要で誰でも無料で観戦できる。また、YouTubeではライブ配信が行われる。

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