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公開日:2026.07.23

横浜能楽堂 2年半の工事経て再開館 節目の30年「敷居は低く」

  • 本舞台の前に立つ大瀧プロデューサー

    本舞台の前に立つ大瀧プロデューサー

  • 出演者が使用している楽屋や舞台袖に立ち入ることができる施設見学会。出演者が出入りをする五色の幕「揚幕」を上げ下げする体験も。

    出演者が使用している楽屋や舞台袖に立ち入ることができる施設見学会。出演者が出入りをする五色の幕「揚幕」を上げ下げする体験も。

  • ロビーで販売されている横浜能楽堂のオリジナルグッズ

    ロビーで販売されている横浜能楽堂のオリジナルグッズ

 2024年1月から大規模改修のため休館していた横浜能楽堂=西区紅葉ケ丘=が6月28日に再開館した。「敷居は低く、奥行きは深く」をコンセプトに、歴史ある能舞台から市民に能・狂言の魅力を発信していく。

 横浜能楽堂は1996年、市民の要望で建てられた市の公共文化施設。本舞台は1875年に東京・上根岸の旧加賀藩主前田斉泰の隠居所の一角に建てられたものを移築している。

 江戸時代以前に建てられた能舞台は全国にあるが、寺社の境内などにあり、一般的にはあまり使われていない。能楽堂の中にある舞台としては最も古く、横浜市指定文化財に指定されている。

 舞台の正面奥の羽目板「鏡板」は通常は、老松が描かれていることが多いが、横浜能楽堂では、笹と白梅も描かれている。同館の大瀧誠之プロデューサー(46)は「珍しく、全体的にかわいらしい。横浜能楽堂の特徴の一つ」と話す。

 約2年半に及ぶ耐震などの大規模修繕工事を経て、館内はさらに古典芸能に親しみやすい空間へと生まれ変わった。座席の前には、字幕配信付きの公演で活躍するタブレット置き場を新設。ロビーにはフォトスポットや椅子が新たに設置され、気軽に立ち寄りやすい雰囲気になった。2階の展示廊では能面や装束、楽器などを間近で見学でき、有料公演などがない日は誰でも無料で入場できる。

 再開館を記念して行われている、職員が特徴や歴史を紹介しながら案内する施設見学会は今後も定期的に開催予定だ。

30年の節目

 開館以降、障害がある人や初心者も楽しめるようにさまざまなサポートを導入している「バリアフリー能」や解説と狂言2曲を手ごろな価格で鑑賞できる「横浜狂言堂」、小中学生向けの「こども狂言ワークショップ」など、幅広い層に能・狂言の魅力を発信してきた。

 休館中もその歩みを止めることなく、ランドマークプラザに設けたギャラリーとショップで展示や講座をしたり、市内各所のホールで公演を続けてきた。

 今年、横浜能楽堂は開館30周年の節目にあたる。大瀧プロデューサーは「劇場や寄席、美術館など横浜にあるさまざまな施設と連携して、市民にそれぞれの芸術文化の楽しみを味わってもらう取り組みも行っていけたら」と展望を語る。

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