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保土ケ谷区 人物風土記

公開日:2024.10.24

保土ケ谷プールの職員で、11月3日に開催される「誕生祭」の企画に携わる
土本 美帆子さん
権太坂在住 58歳

けがの功名 道を切り拓く

 ○…プールでレクリエーションを通じた地域交流を図ろうと、「誕生祭」の準備を進める。境木商店会の店舗を招待し、その魅力を発信する機会も設ける。「地元出身者として、境木商店会はなじみのある場所。皆さんに地元の魅力を再確認していただければ」と郷土愛を見せる。

 ○…学生時代に水泳や陸上競技を経験し、大学卒業後にトライアスロンを始めた。「トライアスロンで生活する覚悟があった」といい、競技に人生を賭けていたとか。大会で優勝するほどの腕前に成長したが、30代の時、自転車の練習中に横転して大けがを負った。けがは回復したが、事故への恐怖心から以前のように自転車に乗ることができず、引退を余儀なくされた。その後の人生について考え、導き出した答えが「健康のための運動を人々に伝える」。現役中に13kgの減量に成功し、勝利よりも体が変化した喜びが上回ったという実体験が新たな目標を後押しした。現在は健康運動指導士などの資格を取り、地域住民の健康づくりを支える。

 ○…運動やダイエット指導で相手の気持ちに寄り添うことを心掛ける。「お客さまの悩みはそれぞれ違う。カウンセリングを大切に、ストレスなく健康づくりに取り組めるお手伝いができれば」と使命感を持つ。毎朝5時ごろに起床し、箱根駅伝のコースでもある権太坂をジョギングするのが日課。「お客さまの健康は自身の健康あってのこと」と力強く話す。

 ○…中学2年の時に保土ケ谷プールが誕生。「当時は屋根付きのプールに驚いた」と懐かしく語り、これまで近くで見守ってきた。けがでトライアスロン選手の道を絶たれたが、「けがの功名で今があるので後悔はない。日々の出会いに感謝」とほほ笑む。

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