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保土ケ谷区 人物風土記

公開日:2025.05.08

地域子育て拠点「こっころ」の施設長で、親子同士の交流促進などを図る
樋口 倫子さん
川辺町在勤 63歳

子どもの代弁者に

 ○…特定非営利活動法人ピアわらべが保土ケ谷区からの委託を受けて協働運営し、区内在住の未就学児と保護者が利用する施設の舵取り役を務めている。親子向けのイベントをスタッフと共に企画し、子育て世代に楽しみを提供。「子どもに携わる全ての人がこっころに気軽に入れるような雰囲気づくりを心掛けている」とほほ笑む。元利用者のボランティアスタッフもいるといい、地域の輪が広がる。

 ○…小学5年生で始めたガールスカウトの活動で幼児と関わる機会が多かったことから、高校卒業後に保育の専門学校に進学して保育士と幼稚園教諭の資格を取得した。保土ケ谷区内の保育園に勤務していたころ、子どもの虐待などに関するニュースを頻繁に目にするように。「考えを言葉で表現する力が乏しい乳幼児の気持ちを代弁し、保護者が子育ての悩みなどを共有できる場所を作りたかった」といい、同じ意思を持つ保育園の職員らと共に2003年にピアわらべを設立した。

 ○…子どもの自我を尊重することを大切にしている。「悪さをしたら怒らなければならないが、ああしたい、こうしたいという感情を受け止めてあげることで、子どもの長所が伸びると思う」と寛容に受け入れる。子どもと繰り返し言葉を交わして互いの思いが通じ合ったり、子どもの笑顔が見られた時に、それらが自身の働くエネルギーに変わるという。

 ○…趣味は旅行。ガールスカウトに入っていた時に船で日本から中国まで行き、船旅の魅力に気付いたという。これまでに礼文島、佐渡島、四国の島々などを巡った。「航海中に海の色が変わる瞬間を見るのが楽しい。そう簡単には実現できないけど、いつか船で世界一周の旅に出るのが夢」と目を輝かせる。

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