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保土ケ谷区 人物風土記

公開日:2025.07.03

神奈川県立県民ホール本館再整備基本構想策定委員会の公募委員を務めている
吉野 良祐さん
岩井町在住 30歳

地元の舞台芸術発展を

 ○…富士見台小を卒業した地元っ子。オペラを中心とした演出家と、大学で建築の歴史などを教える研究者の二刀流。県民ホールで行われた公演に作り手側として携わり、施設の老朽化を目の当たりにした。「質の高い公演を行うためには、それ相応の設備が必要。5年、10年後を見据え、横浜の舞台芸術の発展に貢献したい」と郷土愛を見せ、施設の基本構想を策定するメンバーの一員として意見を述べる。

 ○…ごみ収集車から流れる楽曲に合わせてトイピアノを弾く姿を親が見て、5歳でピアノを習い始めた。「楽譜にとらわれずに合奏したい」という好奇心から、中学・高校では管弦楽部に入りチェロを演奏した。アニメなどの物語を引き立てる楽曲に魅力を感じ、作曲や楽理が学べる音楽大学への進学を考えたが、進学校に通っていたこともあり断念。芸術性などを兼ね備える建築学に音楽と同じく無限の可能性を感じ、東京大学工学部で勉学に勤しんだ。

 ○…大学のオペラサークルに入り、公演の演出などを経験したことが今の原点。「オペラの公演も建築現場での仕事も多くの人が関わる。皆が命懸けで魂を削り、ものづくりに取り組む姿に心を動かされる。その空間にいられるだけで幸せ」とにっこり。世界各地で戦争が続き、自身も平和への願いが強まるという。多様な価値観を持つ人々が互いを尊重し、共感し合えるきっかけをつくる芸術の可能性を探る。

 ○…2歳の長女の「イヤイヤ期」に奮闘する優しい父親の顔も持つ。「何をするにも『ママが良い』と言われることはショックだけど、一歩引いて見守っている」と大らかだ。「未来に残る仕事がしたい」―。「舞台芸術愛」に満ちあふれた仲間と共に、県民ホールの未来を切り拓く。

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