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保土ケ谷区 人物風土記

公開日:2025.09.18

楽器を演奏できない人なども気軽に入れる「仏向バンド」を主宰する
山本 圭子さん
仏向町在住 57歳

垣根なく音楽を届ける

 ○…仏向地域ケアプラザで月2回活動する「仏向バンド」の舵取り役になり約10年。メンバーの中には音楽未経験者もいるが、クラリネットやタンバリンなど初心者でもすぐに演奏できる楽器を用意し、誰でも気軽に音楽に触れられる機会を提供する。過去には障害のある人がバンドに所属していたこともあり、「誰もが音楽を気持ち良く楽しめるようにサポートするのが自分の役割」と熱い思いを語る。

 ○…仏向小、保土ケ谷中、桜丘高を卒業した地元っ子。3歳でピアノを習い始めたが、高校生の時に上達に限界を感じたといい、進学した音大では声楽を専攻した。だが、自身とプロの声楽家の実力を比較し、「歌で食べていける自信はなかった」と自己分析。卒業後は、結婚式の司会業などで生計を立てた。「皆さまの幸せな気持ちに寄り添えることがうれしく、自分の言葉で誰かの心を動かせるというやりがいを感じられた」

 ○…仏向バンドのほか、ピアニストらで構成するバンド、ダウン症のドラマーとして活動する次男・将大さんらによるバンドにも所属する。将大さんの存在が障害への理解を深めるきっかけになったという。「ダウン症を個性として受け入れ、純粋に音楽を楽しんでいる息子から何かと教わることが多い。好きなことに打ち込む権利は誰にでも平等に与えられるべき」ときっぱり。

 ○…「後悔をしない」がモットー。「うまくいかなかった経験もあるが、それをプラスにとらえている。昔は分からなかったけど、今になって気付くこともあるのでね」とポジティブに生きる。自宅がある仏向町について、「駅から近いが緑豊かで暮らしやすい」と郷土愛を見せる。これからも音楽で人々をつなぎ、地元に貢献する。

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