新しく鶴見警察署長に就任した 中崎 敦さん 鶴見中央在勤 57歳
区民を想う情熱家
○…「全てが新鮮」。鶴見署は初めての赴任となる。鶴見の印象について「熱い。地域のことを真剣に考えている人が多い」と微笑む。勤続35年。以前は運転免許本部長を務めていた。相模原南署以来、2回目の署長職。「当然責任感は感じるが、経験があるだけ気負わずに自然体で冷静に挑めるはず」
〇…茅ヶ崎出身。やんちゃに遊び回っていた少年時代。「生まれ育った神奈川に貢献したい」と警察官を志したのは大学生の頃。制服を身にまとい、約20年間は交通関係の部署に所属。「刑事課とは違って華々しい世界じゃない」と笑うが、真夏に汗を流しながら違反車を取り締まるなど、地道に活動を続けてきた。悔しさが残るのは小田原署時代、1年間で24人の死者を出してしまったこと。「何をどうやっても事故を止められなかった。難しさを感じた」。後に県警の交通総務課長を務めた時には管内の交通事故を過去最少に止めた。今年5月の運転免許試験場新庁舎移転にも大きく携わった。
〇…妻と二人の息子を持つ。「社会人になった息子たちは全然会いに来てくれないけど」と笑う。休みの日はもちろん、平日の出社前も区内を歩き回る。「地形もそうだが工業地帯から三ッ池公園などの自然まで幅広い街」。行ってみたいのは署から遠い獅子ヶ谷や矢向。「区民の熱さに触れるとやる気も上がる。住民の目線に立つためにはまず区内を知らないと」
〇…着任し、署員に伝えたのは「区民の立場に立つこと」「スピード感のある仕事」の2つ。「要望を吸い上げて、対応していくこと。そして、相談しても遅ければ期待に応えられない」。特に気になるのは振り込め詐欺の多さと増加する重傷事故。「何とかしなければ」。その横顔は頼もしい。
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