鶴見「みどりのルート1」をつくる会の発起人で、会長を務める 高田 房枝さん 諏訪坂在住
あきらめず、緑をつなぐ
○…国道1号線沿いの緑化活動を続ける「鶴見『みどりのルート1』をつくる会」。沿道店舗の看板やフェンスを撤去して植樹をしてきた。一人で始めた活動も今では20を超える団体が協力してくれている。「初心を忘れず、あきらめなければ揺らがずに進める」
○…下末吉で生まれた。幼い頃、自然が好きだった祖母から甲州街道を百キロ歩いた話などを聞かされ、自身も魅了されていった。大学では化学を学び、環境問題に関心を持つと同時にワンダーフォーゲルにも没頭した。嫁いだ諏訪坂で見つけた80年前の写真。1号線開通前の里山に心打たれたのが始まりだ。「初めは緑化を夢のように思っていた」。会設立を後押ししたのは自身の敷地だった1号沿いにあるスターバックス横浜鶴見店と木曽路鶴見寺尾店の建設。要望したところ、当初の建設予定を変更し、緑を生かした店舗が開店した。「発信すれば返ってくる。自信が持てた」。参加企業には一軒一軒、協力を要請した。近隣世帯にアンケート調査も実施。昔を知る住民の声や生態系を踏まえ緑化を進めた。「下準備が大切。急がば回れよ」
○…普段は、不動産会社の代表取締役として腕を振るう。「夫をなくしてからは会のメンバーが家族みたいなもの」と微笑み、協力に感謝する。休みの日も気になる事例があれば、全国へ見に行くほど活動に熱心。「緑化が広がるということは周りのことを気にする社会になるということ」
○…市内で2番目に緑被率の低い鶴見に緑を溢れさせたいという強い思いも持つ。「緑を通じてもっと町への愛着が生まれたら」。今後はハウツー本の発行も検討中。「協力してくれる企業さんの中にはチェーン店も多い。活動が全国に広がるといい」。大好きな緑をつないでいく。
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