鶴見歴史の会の会長に就任した 酒井 晴雄さん 駒岡在住 70歳
貴重な財産 広く後世へ
○…鶴見の歴史愛好家が集まり、講座や機関誌の発行など、地域文化の発展のため活動する「鶴見歴史の会」。会長に就任したが、コロナ禍で総会は中止。「実感は湧かないが、いつまでもそうはいっていられない」と気を引き締める。1981年に発足と、会の歴史は長く、現在運営委員会の中では若手の一人。「探究心に溢れ、素敵な年齢の重ね方をしている人ばかり。就任は恐縮だが、光栄なこと」
○…上末吉小出身。中学から浅野学園に入学。卒業後は大学を出て、同校の歴史教諭として教鞭をとった。生徒たちからは、歴史を嫌う声も聞かれた。「歴史のない地域もなければ、人もいない。難しいものじゃなくて、本来身近で楽しいもの」。話の節々から歴史好きが読み取れる。これまで関わりの薄かった地元を知りたいと、同会に入ったのが15年ほど前。定年後は、運営委員として力を入れた。
○…趣味はサッカー観戦。自身も中学から続け、教諭時代は部活の顧問を務めた。今でも週2日はジムに通う。「選手としてはだめなんだけど」と笑いながらも「試合があれば参加したい」と意欲を見せる。
○…鶴見は『マルサの女』や『水の旅人』といった昔の映画の撮影場所としても多く使われているという。「きっかけはテレビでも漫画でもなんでもいい。地域の歴史に興味を持って、調べてみると面白いはず」。会員らが日々研究し、残してきた数々の歴史的財産。それを会の中だけでなく、区民に幅広く、そして後世へと伝えることが自分の役割だと感じている。「研究成果は様々なところで引用もされる貴重なもの。会員らが大切に育ててきたものをもっと知ってほしい」。会の若き原動力として、伝統を受け継いでいく。
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