日本最高峰となる国風盆栽展に6年連続出品を果たした 中西 静代さん 鶴見中央在住 79歳
没頭する究極の息抜き
○…国内最高峰とされ、審査をクリアした作品のみが出展できる国風盆栽展。例年2月に開催される展示に6回目の出展を果たした。「あくまでも趣味」と謙遜するが、相手は生き物。毎日の水やりやせん定、出展できる作品に仕上げるには、2、3年前から準備が必要になる。「そもそも30年、50年たたないと。長く一緒だから、かわいいの」。我が子の成長に目を細める姿に、趣味を超えた愛を感じる。
○…鶴見中央の生活用品店「木曽屋」に生まれた。6人きょうだいの長女。小さいころから店や子守りを手伝った。盆栽との出会いは、東寺尾の園芸教室。40代だった。毎日店に立つ合間、唯一の息抜きとして草花に触れる。「最初は草花から。教室で盆栽もやっていて。先生も先輩生徒さんもみんな親切でね」。それから40年近く。所属する(一社)日本盆栽協会横浜東支部では「最古参になった」と笑う。
○…「始めると長いの」。歴20年という卓球も趣味の一つだが、やはり究極の息抜きは盆栽。自営の仕事と両立ができたのは、「家族の理解。何より主人のおかげ」とまっすぐに答える。「主人は頼まなくても水やりしてくれる。息子も手伝ってくれるから、旅行にだって行ける」と感謝しきりだ。
○…耐震化にともなう店舗ビルのリニューアルで、45年目にして一旦閉店となる。それを前に、手塩にかけて育ててきた”子どもたち”を展示する。「やっぱり、一つ目標があると励みになるから」。来年、7回目もチャレンジするつもりだが、「鉢が持てなくなったらおしまい。自分で全部できないとね」。そう決めている。「奥が深い」とうなる盆栽の魅力。家族の協力も得て、もう少し、この道の理想を追い求める。
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