鶴見区 人物風土記
公開日：2023.10.26
多世代交流の場「みんなのテラス」代表を務める岸谷第四自治会会長の
木須 龍治さん
岸谷在住 71歳
地道な継続が地域の力に
○…岸谷第四自治会の会長として、住民が気軽に集える多世代交流の場「みんなのテラス」を企画。鶴見に移り住んで12年。長年にわたり自治会エリアのゴミ拾いをほぼ毎朝行うなど、地域活動に尽力する。「ゴミ拾いはイギリスのウィンチェスターの美しい街並みに感銘を受けて始めた。キレイだとやっぱり気持ち良いよね」とほほ笑む。
○…飛行機の整備士として40年以上勤めあげた。「子どもの頃はパイロットになりたかったけれど、視力が悪くて試験を受けられなかった」と話す。ただ、材木屋の息子として育ってきたこともあり、手先の器用さを活かし整備士の道へ。空の安全を守るために全力を尽くす中で、転機となったのは47歳での関西国際空港への単身赴任。「いざ家族のもとを離れて１人で過ごすと、時間を持て余して仕方なかった」と笑う。この時職場の友人からマラソンに誘われ、スポーツは大の苦手だったが、時間を有効に使うため一念発起。毎週時間があれば関西の地を走り続けた。「どんどん足腰が鍛えられて海外のトライアスロンに参加もできた。努力すれば何とかなると学んだね」と満面の笑みで語る。
○…目標を追う自信がつき、再びパイロットの夢に向かい50歳の時に１カ月ほど休職、ハワイで操縦訓練を受けた。「一度だけ教官がいないソロフライトを経験したが、あの解放感は今でも忘れられない」としみじみ語る。「その後の試験は無線通信が下手で落ちちゃったけど」と笑う。
○…まちの美化活動や今回の多世代交流の場が地元の活性化に繋がればと意気込む。「自分たちが暮らすまちを一緒に盛り上げたい。みんなで頑張り、喜んでくれる人が増えたら嬉しい」。継続は力なりを胸に、地道な努力を続けていく。
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