4月1日付で第50代鶴見消防署長に就任した 阿部 英弥さん 鶴見中央在勤 50歳
地域の力で安全なまちへ
○…泉消防署での署長を経て、鶴見消防署の第50代署長に就任した。「歴史ある鶴見区で署長を務めることができ光栄」と身を引き締める。「消防署も先人の方々が築き上げてきた地域の歴史の一つ。鶴見の安全のため全力を尽くしたい」と力強く意気込む。
○…旭区出身。幼い頃は飛行機のパイロットを目指していた。海外の方が飛行機を使った移動などが多く、仕事の需要も高いと考え、イギリスの高校に留学。「寮生活で1週間ほどでホームシックになって、何度も帰る方法を探していました」と笑顔で振り返る。パイロットの夢は様々な事情で諦め、日本の大学に進学。この時から地域の消防団にも所属し、団員と交流を深める中で人を助けることに魅力を感じ、熱意そのままに市消防局に入庁した。若手の頃、鎮火後の住宅で火災原因の調査を行った際、灰や水を被ってしまったアルバムや山積みの年賀状を見た。「火災で思い出がなくなってしまうのはとても悲しい。この時から火災予防の重要性を広めなければと強く思うようになりました」と語る。
○…最近はDIYがマイブーム。「自宅が老朽化してきて、家を保全する側面が強いですが」と苦笑い。先日は知人から譲り受けた太陽光パネルを日当たりの良いウッドフェンスに取り付けた。「ドライヤーくらいなら使えますが、思っていたより発電しなかった」と白い歯を見せる。
○…市消防局本部での8年間の勤務を経て、現場に戻ったのは昨年から。そこで改めて感じたのが防災力強化への住民や消防団など地域の協力。「署員も全力で職務にあたっていますが、限界もある。皆様のサポートがあってこそ、『安心して住めるまち』になります。ぜひ力を貸しください」と呼び掛ける。