横浜市立大学はこのほど、働く世代が感じる「時間が足りない」という感覚、いわゆる「時間貧困」が、幸福感や精神的な健康、仕事への満足度などと深く関連しているとする調査結果を発表した。この研究は、同大の三浦武助教や同大学院の原広司准教授らの研究グループが、横浜市在住で子育て中の1万世帯を対象とする大規模調査アンケート「ハマスタディ」の一環として実施。1979人の回答を分析した。
「時間足りない」子どもにも影響
その結果、時間貧困を強く感じている人ほど、睡眠時間や余暇時間が短い傾向にあり、育児・家事時間が長いことが明らかになった。具体的には、平日の睡眠時間が7時間、または余暇時間が3時間を下回ると、時間が足りないと強く感じる傾向がみられた。
仕事や家事・育児に追われることによる睡眠時間の減少や心理的負担などは、個人の心身の健康だけでなく、子どもにも影響を及ぼす可能性があることがこれまでの研究でも指摘されている。
また、今回の研究で、時間貧困を定量的に測定できる国際的な指標「主観的時間貧困尺度」の日本語版を開発。「これまで可視化が難しかった時間の使い方や日常生活における負担感を定量的に把握することが可能となり、今後の働き方や子育て支援、地域支援策を検討する上で活用されることが期待される」と同研究グループ。今後も関連する調査・分析を継続するとしている。
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