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公開日:2025.07.31
外国人児童に学習支援
鶴大で分校教室を初開催
鶴見大学で7月19日、外国籍や外国につながる子どもたちのための学習支援教室が初めて開かれた。小中学校の外国人児童生徒数が市内最多の鶴見区で、高まる学習支援のニーズに対応するために実施。鶴見大学の学生も講師役ボランティアとして参加し、子どもたちに勉強を教えながら交流を楽しんだ。
区内では、過去20年間で外国人数が倍増し、児童生徒数も市内最多。多文化共生のまちづくりを進める区は、鶴見国際交流ラウンジを拠点に外国籍や外国につながる子どもたちのための学習支援教室を長年行い、支援に力を入れてきた。
今回、鶴見大学で行われた教室は増大するニーズに対応するため、区と包括連携協定を結ぶ同大と協力し、ラウンジの「サテライト教室」として開かれた。
きめ細かいサポートも
当日は、中国やブラジル、モロッコをルーツとする児童10人が参加。それぞれの子どもたちに講師役ボランティアがつき、算数や国語などの夏休みの宿題等を一緒に取り組んだ。
鶴見国際交流ラウンジは、このボランティアと子どものペアリングに以前から力を入れていて、参加者の国籍などを事前にきめ細かく把握し、それぞれの母国語を理解するボランティアらを割り当てる。学習支援を行うラウンジは市内で他にもあるが、ここまで丁寧にペアリングするところは少なく、視察に訪れるケースも多いという。
実際の学習支援では、日本語の簡単な読み書きはできるが、算数の難しい文章問題に苦戦する子どもに、手振りを交えながらやさしい日本語で個別指導する様子などが見られた。ボランティアで参加した古島碧人さん(21)とパニョッタ・サーラさん(19)は共に英語教師をめざして同大で学ぶ学生。学習支援について「日本語での勉強の苦手意識や不安を少しでも解消し、子どもたちの勉強の役に立てば」と参加した感想を語った。今回の開催に尽力した同大文学部講師の松村香奈さんは「この子どもたちは日本との懸け橋になる存在。ここで学んだことが楽しい経験として記憶に残ってくれたら。これからも支援教室を続けていきたい」と話した。
同大での学習支援教室は今後も月2回程度の頻度で開催予定。ラウンジではサポーター養成講座などを開きながらボランティアを募集している。
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