鶴見区 トップニュース教育
公開日:2025.08.28
鶴見大附属中高
全国鉄道模型大会で受賞
「幻の駅」本山駅を再現
鶴見大学附属中学校・高等学校の鉄道研究部がこのほど、「第17回全国高等学校鉄道模型コンテスト」で2つの賞を受賞した。同校近くにかつてあった鶴見臨港鉄道の本山駅をジオラマで忠実に再現。部員たちは「作品が評価されて嬉しい。来年はさらに上の賞を目指していきたい」と喜びを語った。
同コンテストは全国の高校生たちが出場する大会で、「鉄道模型の甲子園」とも呼ばれる国内最大規模の大会。今年も180校以上が参加し、線路付ボードにジオラマを制作する「モジュール部門」や「1畳レイアウト部門」など3部門で最優秀賞などを競った。
モジュール部門に出場した同校鉄道研究部が制作したのは、鶴見線の前身、鶴見臨港鉄道で12年間だけ存在した「本山駅」。駅だけでなく、当時の大本山總持寺周辺のにぎわいや花月園も再現。その精巧さから、最優秀賞など上位は逃したものの、「ベストクリエイティブ賞」と「ベストライター賞」の2つの賞を受賞した。
史料集めに苦戦
同部には13人が所属する。取材に応じてくれたのは、部長の成清惺司さん(16)と副部長の小西竜侍さん(15)、小河原悠登さん(16)の3人。
本山駅は、總持寺近くの高架にあった。1930年に開設したが、太平洋戦争時の燃料統制などで42年に廃止。わずか12年で廃駅になり、「幻の駅」とも呼ばれる。
今回同部では、自分たちの学校から身近な場所ながら、その歴史や姿がほとんど知られていない同駅を模型で再現したいと企画。しかし、国鉄に買収されて鶴見線となった同鉄道の史料や当時の写真がほとんど見つからず苦戦した。
図書館などで調べる中で、鶴見臨港鉄道が東亜リアルエステート(株)(現・東亜リアテック(株))として存続していることが分かった。そしてその会社が鶴見駅近くにあると知り、直接同社にメールを送り、史料や写真を借りることができた。3人は「連絡したらすぐに快諾していただき、貴重な写真や史料を提供していただいた。本当にありがたかったです」と感謝を語る。
そして制作に取り組み始めた部員たち。幅30cm×奥行90cmのボードに本山駅や總持寺、花月園なども再現。駅の図面を書き起こしてプラ板で制作したり、竹串で電柱を作成したほか、花月園の観覧車や寺も本体の構造を自作で再現した。
こうした苦労が実り、コンテストで2つの賞を受賞。3人は「来年は最優秀賞をめざして、さらに頑張りたい」と思いを語るが、その表情は随所にこだわった作品に満足げな笑顔を見せた。
作品は11月の同校の文化祭で展示されるほか、「もし区内のどこかで展示する機会があれば。地元の歴史として、より多くの人に見てもらえたら嬉しい」と話した。
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