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公開日:2026.10.22

東寺尾菅家さん 理容で横浜マイスターに 「襟足の美」追求し、34年

  • 横浜マイスターに選定された菅家さん

    横浜マイスターに選定された菅家さん

  • 施術で使用する日本剃刀

    施術で使用する日本剃刀

 東寺尾で女性専用のヘアサロン「cher cher(シェルシェ)」を営む理容師の菅家絵利子さん(50)が10月6日、横浜市が選定する「横浜マイスター」に選ばれた。第31回となる今回は市内から2人が選出。28日には市役所で称号授与式が行われる。

 横浜マイスターは、1996年度から始まった制度で、市民の生活・文化に寄与する卓越した技能職者が選ばれる。

 菅家さんは全国理容生活衛生同業組合連合会の中央講師として、全国各地の専門学校や講習会に赴き、後進の育成にも奔走している。

 マイスターの選定について、「夢にまで見た称号。個人の技能だけでなく、理容業界を背負って選ばれたことが何よりも嬉しい」と笑顔を見せる。横浜は日本の理髪文化発祥の地とも呼ばれていると言い、「マイスターとして、横浜から理容の良さ、日本の伝統美を発信していきたい」と力強く意気込んだ。

親を見て技術覚える

 菅家さんは区内で理容師の両親のもとに生まれ、幼少期から両親の技術を見て育った。高校生の頃から本格的に家業で下積みを重ね、練習用マネキンで理容の技術を磨き始めた。

 高校卒業後は、専門学校に進学し理容師免許の取得後、「理容と美容、双方の良さを知ることで後進の育成に役立てることや高い技術の施術を提供したい」と美容専門学校にも通い、美容師免許も取得。20歳で現在の夫と共にサロンを開業した。理容師としてのキャリアは34年に及ぶ。

剃刀研磨に5時間

 現在、理容業界で主流となっているのは西洋式の替刃型の剃刀だが、菅家さんは江戸時代から伝わる日本剃刀を使用する。自ら選んだ砥石で剃刀を研磨して施術を行うのが特徴だ。顔そりの施術は約30分だが、剃刀は前日の夜に4〜5時間かけて刃を研ぐ。「翌日のお客様のことを思い浮かべて肌質を想像する。私自身の心の中のカウンセリングの時間でもあるんです」と菅家さん。

 日本剃刀は、女性特有の細い産毛にも肌に負担をかけずに対応できるという。特に重要視している点は「襟足の美」。襟足(うなじ)を美しく整えるためには、この日本剃刀による繊細な技術が不可欠で、一層のこだわりを持つ点だ。

 菅家さんは「お客様全員の名前は憶えていなくても、肌に触れれば手が肌質を覚えている。これからも初心を忘れず、1人ひとりに寄り添ったサロンを提供できる憩いの場を目指したい」と笑顔で語った。

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