神奈川大学は4月8日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言を受け、大学構内への立ち入りを8月1日まで禁止するとホームページで公表した。多くの大学が5月の連休明けまでという方針を打ち出すなか、約1万8千人の学生を抱える私大が異例ともいえる長期間の構内閉鎖に踏み切った。
同校では、横浜キャンパスで1万4千人、湘南ひらつかキャンパス=平塚市=では4千人が学ぶ。長期にわたる構内閉鎖を決めた理由を、大学広報部の担当者は「日本各地から学生が集まる全国型の大学であることから、本学が集団感染の起点やクラスターの発生源となり、学生の安全が脅かされることを最大限避けるための決断」と説明する。
構内閉鎖に伴い、両キャンパスで前期授業が始まる5月11日から夏休み前日の8月1日までの間、全ての授業をオンラインに切り替えて開講することも決めた。
当初は開始を1カ月遅らせて通常通りの授業を行う予定だったが、感染の広がりを受けて7日には政府から緊急事態宣言が発令されるなど事態の深刻さが増すなか、「3密」を解消しながら対面授業を行うことは困難と判断した。
オンライン授業の実施方法については、オンタイムや録画配信・学習管理システム(LMS)などを組み合わせ、授業内容に適した方法などを見極めながら対応するという。配信方法によってはデータ通信費がかさむなど学生への負担も懸念されることから、「各方式の利点、欠点を踏まえ、4月からeラーニングを導入している他大学の事例なども収集しながら検討していきたい」としている。
構内への立ち入り禁止を公表した同日、兼子良夫学長は学生向けのメッセージをホームページ上に掲載。自身の安全や周囲の人の命を守るための理性ある行動を呼び掛け、オンライン授業に取り組むことで学生としての本分を全うしてほしいと訴えた。
広報部の担当者によると、部活やサークルなどの課外活動についても8月1日まで休止となる見通しで、「今後の事態の収束状況をみながら対応していきたい」と話している。 【4月10日起稿】
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