神奈川警察署長に就任した 秋本 剛さん 新浦島町在住 56歳
多様な視点で区民の安全守る
○…初となる署長としてのキャリアを神奈川区で迎えた。「臨海工業地帯や商店街があり、北西部では農業も盛ん。漁船が係留されているのを見つけ、漁業が行われていることにも驚いた。宿場町や開港の歴史が色濃く残り、これは興味深いまちだなというのが第一印象。警察に求められる多様な役割を敏感に感じながら、区民の皆さまの安全安心に役立ちたい」と抱負を語る。
○…栄区で生まれ育つ。中学校の登下校中、隣接する警察学校のグラウンドを走る警察官の卵たちの姿に憧れた。高校時代まで白球を追い続けた自慢の運動神経を武器に、卒業後に警察の道へ。「法律の勉強もしなきゃいけないし、体力があればなんとかなるかと思っていたら大間違い。ここまで来ることができたのは、その道で一人前にならなきゃいかんという性格のおかげかな」
○…機動隊時代は主に山岳救助隊として丹沢などでハイカーの安全を見守った。「さまざまなセクションで必要とされる機動隊は最後の砦。自身の基礎を作ってもらった場所でもあった」と振り返る。署長就任の直前は警察音楽隊などを所管する広報県民課長を務めたが、昨年は定期演奏会やイベント出演の機会が激減。「県民の皆さんに勇気や希望を届けるために、YouTubeで映像配信を始めたことは印象深い出来事。ぜひ皆さんにもご覧いただけたら」と笑顔を見せる。
○…自宅を出て官舎暮らしが始まり、目下自炊に手を焼く日々。「遅くに帰っても当たり前のように夕飯が用意されていた今までの生活が、こんなにありがたいものだったとは。女房には感謝の言葉しかないよ」。電話のスピーカー機能を使い、妻のアドバイスを聞きながらキッチンに立つ日が続きそうだ。
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2021年4月15日号
2021年4月15日号