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神奈川区 人物風土記

公開日:2024.06.13

神奈川区連合町内会自治会連絡協議会の新会長に就任した
岐部(きべ) 文明さん
菅田町在住 74歳

芯の通った助け上手

 ○…5月の役員会をもって佐藤潮前会長の後を継ぎ、神奈川区連合町内会自治会連絡協議会の新会長に就任した。就任のあいさつでは、羽沢地区のスローガン「助けられ上手、助け上手な街」を紐解きながら話した。3年後には区制100周年を控える中での就任だが「連長になったからって偉いわけじゃない」と、区役所とも歩調を合わせながら区民まつりなどの大型行事に取り組む思いだ。

 ○…地元宮向自治会の会長を務めて18年、羽沢地区の連合町内会長としては12年目。団地の集会場に集まる子どもたちからは「ねぇねぇ〜」と頼られる存在だ。「何でもトライする性格」と、高齢者や孤立世帯が多い団地の課題解決のために、2014年には地区社協らと「羽沢プロジェクト」を立ち上げ。「あおぞら昼食会」として住民交流の場を設けた。夜にもと始めた「星空ビアガーデン」は、若い世代による新たな子育て支援グループの創出につながった。

 ○…大分県出身。18歳で上京し、自動車メーカーに就職。時には上司と対立することもあったが、「利用者の安全のため」「社員のため」と、信念を曲げずに正面からぶつかっていった。販売店勤務では一軒一軒に粘り強く飛び込み営業。会社の健康保険組合では社員や家族の健康増進のイベントを企画した。「今の自治会活動に全部生きているね」と笑う。

 ○…宮向団地に住み始めたのは1986年、妻との職場結婚を機に入居した。「どうやら元々俺に気があったようなんだよね」。あれから40年。連長就任の話を聞いた妻からは「あんた断ることを知らないの?」と呆れられたと笑うが「好きにやってるんでしょ」と見守る言葉に、夫婦の信頼関係の固さを感じた。

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