戻る

神奈川区 人物風土記

公開日:2025.10.02

第30期横浜マイスターに選定された楽器製作家の
福田 喬史さん
西神奈川在勤 48歳

演奏者に寄り添った音を

 ○…楽器製作家としてバイオリンやチェロなどの弦楽器の製作や修理を行う。市民の生活・文化に寄与する卓越した技能職者を年に一度選定する横浜市の「第30期 横浜マイスター」に選定され、「大変光栄であると同時に責任感も感じている。ここからが新たなスタート」と意気込む。楽器製造に携わるマイスターの選定は初めて。

 ○…出身は川崎市。母がピアノ講師で、小学生の頃からピアノやギターを弾いており、洋楽ロックからクラシックまで幅広く聞いていた。小学校を卒業し、オーケストラが盛んな神奈川大学附属中・高等学校に進学。部活は水球部、放送部、理科部に入部。「さまざまなことに興味を持つタイプでした」。

 ○…弦楽器との出合いは音楽の授業。音楽部が使用しているビオラを目にし、そのフォルムの美しさに魅了され、弦楽器職人を志す。高校卒業後、東京ヴァイオリン製作学校に入学。授業では楽器製作に加え、演奏の練習も。「『楽器演奏ができなければ演奏者に寄り添えない』という親方の教えから、演奏にも力を入れていました」。卒業後はドイツの工房で2年間修業。帰国後、代官山のバイオリン専門店で働いていた。8年前に独立し自身の店をオープン。「HPの立ち上げや音楽教室への営業など、すべて1人で。独立した頃が1番大変だった」と振り返る。

 ○…現在は青葉区で妻と息子2人と暮らしている。趣味は空港に飛行機を見に行くこと。「飛行機の音からエンジンメーカーの違いがわかります」と、ここでも音へのプロフェッショナルな一面が垣間見える。「演奏者に合った音を提供するのが私の使命」。自分のやり方にこだわらず、常に演奏者に寄り添う姿勢を崩さない。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

神奈川区 人物風土記の新着記事

神奈川区 人物風土記の記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS