2日に高津市民館で開催した「川崎市高校生復興応援隊 活動報告会」の代表を務めた 澤山 友佳さん 麻生区在住 17歳
若者の熱意、復興の力に
○…「皆の思いが一つになった感触があった」。市内の高校生36人が岩手県釜石市で体験した復興支援活動の報告会開催を自ら提案。仲間たちと一丸となり、約4カ月かけ、代表として準備に奔走した。「メンバーは徹夜でスライドを作ってくれた。当日、司会の子は舞台裏で、一人で練習を繰り返していた」。会場には、川崎中部にあり、市内外からの来場が容易な高津市民館を選択。当日は200人以上が詰め掛けた。「想像以上にたくさんの人が私たちの活動に関心を持ってくれて嬉しかった」
○…「東日本大震災の後、被災者のために何かしたいと思っていた」。川崎市社会福祉協議会(斉藤二郎会長)主催の「川崎市高校生復興応援隊」を知ると即座に応募した。今年3月25日、バスに揺られ、まだ雪の残る釜石市に到着。同27日までの滞在中、津波で1階が大破した中学校、幼稚園で清掃などを体験した。鉄骨だけがむき出しになった園舎を前に、声を失った。ある校舎の壁を見やると「できれば戻りたい」の文字。現地の生徒が書き残した言葉に、胸が詰まった。
○…千葉県浦安市に生まれ、5歳で麻生区に移った。幼いころから「世界地図や地球儀を見るのが好きだった」と話す高校3年生がボランティアに目覚めた転機は、1冊の英語の教科書。貧困や児童労働に苦しむ子どもの救済を目指す国際協力団体「フリー・ザ・チルドレン」が紹介されていた。その活動に感銘を受け、「自分にもできることがあるはず」と昨年7月から「フリー・ザ・チルドレン・ジャパン」に参加している。
○…震災発生後「私たちの学校は一時休校になったけど、いまは元通り」。一方、被災地では多数の生徒が校舎を失ったまま。「現地の人はずっと『3・11』を背負っているんだな」。若者の熱意を結集すれば大きな力になるとの思いを胸に「自己満足で終わらず、ニーズに合わせたボランティアをしていきたい」。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>
4月19日