10周年を迎えた東高津中学校区おやじの会の世話役を務める 棚部 哲男さん 北見方在住 63歳
喜ぶ顔見たさに広がる輪
○…「学校組織ではなく、あくまで勝手に応援。家庭、仕事優先、余暇で活動」、それが会の決まり事。地域の「おやじ」に呼びかけ、東高津中学校のお手伝いをする「東高津中学校区おやじの会」を11年前に立ち上げた。積雪で壊れた野球ネットの修理、音楽祭の企画など活動は多岐にわたる。「地域のおやじたちが得意なことで力を発揮して仲間を作り、その先に地域の絆がほんの少しでも深まれば」。そんな思いを込める。
○…PTA副会長を務めていた時、男性の学校行事参加率の低さを感じ、「子どもが通学していなくてもいい」と、仲間に参加を呼びかけた。学校、PTAとの連携は密に、雑談から困りごとをくみ取り、会でできそうならやる。会が主体となる音楽祭「ふれあいフェスタ」も当時学校の問題生徒と話した時に「バンドをやりたい」という一言を聞いたことが始まり。音楽に精通する仲間に指導を頼み、文化祭でその生徒たちが主役となるステージを作った。現在は中央支援学校に会場を移し恒例行事に。「大人も子どももふれあう仲間づくりの場になればいいね」
○…世田谷区で生まれ育った。大学卒業後は父親が興した自動車工場で働く。父親から経営を引き継いだ17、8年前は倒産寸前だったという。お世話になったお客さんに状況を伝えるとお金を貸してくれる人、銀行融資の段取りをつけてくれた人など多くの人が手を差し伸べてくれた。「社員・家族・お客さん、全ての人のおかげ」と、支えてくれた人が財産となる。
○…東高津中学校区地域教育会議、同校PTAOB会長の活動など地域で顔は広い。人付き合いのポイントは「人が好きだから。喜ぶことをしたい、ただそれだけ」。行きつけの飲み屋や会社のお客さんに自分が育てた花をさっと手渡すことも。「気持ちの押し売り」と笑いながら「でも『気になっています』を伝えることは大事でしょ」。仲間の輪が広がる秘訣だ。
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