神奈川県認知症ケア専門士会の会長を務める 遠藤 慶子さん リハビリサポート溝口センター長 63歳
笑顔と活力で前向きに挑戦
○…6月に立ち上がった「神奈川県認知症ケア専門士会」の初代会長を務める。会では認知症ケア専門士の知識や技術向上、地域への認知症に対する普及啓発などを行う。「超高齢社会を迎え、住み慣れた地域で認知症の方が暮らし続けていくためのチャレンジをしていきたい」と意気込みを語る。特に各地域の事例の発信は積極的に取り組んでいく。「神奈川県の各地域でどのようなケアが上手くいっているのか、研修をなど通して検証したい」という。
○…福祉に携わり25年。きっかけは、区内で開業する歯科医の夫の訪問歯科診療を手伝う中で、認知症患者の多さに衝撃を受けたことだった。99年に市の委託を受けた民間初の通所介護施設(現リハビリサポート溝口)を開設。3人の子育てをしながら通信教育で介護福祉士・社会福祉士・精神保健福祉士の資格を取得した。福祉先進国のスウェーデンへ研修に行った時は「できるだけ手を出さない」スタッフの手法が印象的だった。「手を震わせながら他の人の分までコーヒーを注ぐおばあさんを見て、役割があることで自立心や居場所がある安心感を育むと実感した」。現在も通所介護の施設で受け継がれている。
○…出身は新潟県長岡市。3姉妹の真ん中に生まれ、東京で育った。料理と手芸が得意で「大学へ進学しないだろう」という母の予想とは反対に進学。大学では経済学を学び卒業後は大手自動車会社へ就職した。前例踏襲を嫌い、上司へ直談判して全国出張へ行くことも。お茶汲み、交渉、クレーム対応など「仕事は何でも楽しかった」と振り返る。
○…東京医科歯科大学大学院講師、在宅介護者の会の副代表、かわさき健幸福寿プロジェクト委員を務め、多忙な日々。それでも夫と2人分の弁当は毎日作る。「食べるものは体に現れてくるから」と健康への気遣いだ。「全部役目を終えたらシニアボランティアで海外へいきたい」と活力あふれる笑顔で語った。
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4月19日