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高津区 人物風土記

公開日:2022.09.30

高津警察署の第92代署長に就任した
前田 俊明さん
溝口在住 57歳

小さな事でも頼れる署に

 ○…署長就任は県内2カ所目。川崎市は初めての勤務地となるため、着任に際し高津区界隈を散策した。「二ヶ領用水や大山街道など歴史の深さや伝統を知り、また一方で新興住宅など新しい人や物も集まっている事も知りました。高津区にある歴史や新しい暮らしの融合を図りながら、安心で安全なまちを守りたい」と意気込む。

 ○…北海道札幌市出身。高校時代はブルース・リーや漫画「空手バカ一代」の世界に魅了され空手部に所属。身体を鍛えることに熱中し主将も務めた。卒業後、身体を動かす仕事に興味を持ち警察官に。当時サザンオールスターズ好きが高じて湘南での生活に憧れを抱き、神奈川県を勤務地に選んだ。

 ○…機動隊に配属され約10年、要人の警護や災害地への派遣など、様々な任務を遂行。30代で刑事となり、事件を深く考えるようになった。被害者の悔しさや無念を知り、人の痛みをより理解するようになったことが警察官としての転機となって人としても大きく成長。また家庭を持ち、子どもにも恵まれ「自分だけの人生でもなくなり、警察官としてのあり方を考え『強い警察官から優しい警察官』を目指すようになりましたね」と当時を振り返る。

 ○…近年、ネット上での犯罪やトラブルが絶えない。背景には、利便性が増し、コミュニケーションが希薄になっている事が今後の課題と考えている。「子どもからご年配の方まで、どんな小さなことでも頼れる警察署にしていくことが目標」と熱く語る。また持ち前のバイタリティで50代からサックスを始めるなど余暇も充実している。「定年後は長年家庭を守ってくれた妻と、日本各地への旅行を楽しみたいですね」と、笑みを浮かべ話してくれた。

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