今春、川崎写真師会の会長に就任した 熊谷 浩永(ひろえ)さん 溝口在勤
最高の瞬間、未来へ残す
○…市内の写真館4店が所属している「川崎写真師会」の会長に就任し、2カ月。「まだまだわからないことも多いが、これまでの活動をしっかり引き継ぎたい」と、実施間近となった写真供養などの行事に向けて準備を進めている。昨年度まで会長を務めた、自身の父親のような活躍を目指し、熱意を滾らせるている。
○…高津区で生まれ育つ。フォトグラファーとして働く両親の姿を幼い頃から見てきたため、「いつか自分もここで働くのだろうな、という直感があった」と振り返る。大学では、写真について学ぶことを検討したが、海外の政治事情に興味があったため、国際政治学専攻へ。卒業後は地域の企業に入社。結婚後は夫とともに、仙台市や水戸市でも暮らしていた。夫の都内への異動を機に実家に戻ったが、両親の体調が優れない時期が増えたため、写真館を継ぐことを決意。本格的に写真の勉強を始めた。
○…家族は両親と夫、3人の子どもたちと柴犬で、ペットも交えた家族写真を撮ることを毎年の行事にしている。植物好きで、家庭や仕事の合間に行う土いじりが癒し。「植物の面倒を見ていると、通りすがった人が声をかけてきて、そこから交流が生まれることもある」と笑みを浮かべる。
○…誰でも気軽に写真を撮れるようになった時代でも、熟練の技術やライティング、構図まで計算し、被写体の表情を引き出しながら最高の1枚を形にするフォトグラファーは不可欠な存在だと考えている。その根底にあるのは、「写真は、かけがえのない思い出を未来に残すことができる」という強い信念だ。家族の絆や成長、その時々の感情までも写し込み、単なる記録以上の価値を提供できる写真の可能性を追求していく。
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7月4日