「30年以内に約70%の確率で発生する」とされるマグニチュード7クラスの首都直下地震。もしそれが川崎市直下で発生したら…。
川崎市の地震被害想定調査によると、阪神・淡路大震災と同等のマグニチュード7・3の地震が川崎市直下で発生した場合、市内のほとんどの地域で震度6弱以上の揺れになると想定されている。また、中原区の多くの地域は震度6強になると見込まれている。震度6強とは、耐震性の低い木造建物は傾いたり倒れたりするほか、大きな地割れや地滑りが発生する可能性もあるというレベルだ。
仮に、この川崎市直下の地震が冬場の午後6時に発生した場合、中原区内の被害想定は、出火が約50件(市全体で約240件)、死者が約150人(同約820人)、負傷者が約3000人(同1万6000人)に上るという。
「まずは自分の命を守る」
もし、地震が起きたらどう行動すればよいか―。最優先は「自分の身を守ること」。状況により行動するポイントは異なるが、例えば、家の中ではテーブルの下などに入り頭部を守る、街頭では落下物に注意する、エレベーター内では全階のボタンを押し降りる、など。また、中原区にも多い高層マンションは、長周期地震動の場合、高層階ほど揺れが大きくなる。その際、玄関やサッシの開閉ができなくなるなど特有のリスクも心得ておきたい。
「いつか来る」、その時への備えを
「大地震は必ず来る」と思い、家庭での備えが必要だ。災害時には最低3日間生活できる用意が大切。例えば、飲料水は1人あたり1日3リットル、食料は日持ちするもの、乳幼児がいる家庭はミルクなどの備えもほしい。カセットコンロや寝袋など、ライフラインに頼らない生活用品もあると安心だろう。川崎市では「備える。かわさき」という災害対策の冊子を毎年9月に更新し発行している。区役所等で入手できるので、この機会に再確認を。
問合せは中原区役所危機管理室【電話】044・744・3141へ。
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