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中原区 人物風土記

公開日:2026.07.24

中原区に拠点がある「人形劇団ひとみ座」の女性初の代表に就任した 高橋 奈巳さん 幸区在住 54歳

  • 高橋 奈巳さん (写真1)

みんなと一緒に笑い合う

 ○…半世紀以上にわたり川崎を拠点に活動し、数々の名作を全国へ発信し続けている「人形劇団ひとみ座」。劇団の新たなかじ取り役として、女性初となる代表に就任した。「大変なことになったぞと思った」と素直な胸の内を明かすが、「歴史あるひとみ座の魅力をつないでいき、仲間が力を発揮できる環境を整えたい」と、新代表としての決意は固い。

 ○…大学時代に、長野県の人形劇フェスティバルで見たプロの舞台に衝撃を受けた。ひとみ座に入団後は数々の舞台に出演し、Eテレの『ピタゴラスイッチ』や『ねほりんぱほりん』などの人形操演も手掛け、第一線で活躍。最も印象深いのは、小学校の演劇教室での出来事だ。舞台の後、児童から劇の感想を熱く伝えられた。「私が出ていたんだよ」と言うと驚かれた。「子どもたちは操る大人でなく、人形そのものが生きていると信じて見ている。観客の想像力と私たちの動きが合わさって、初めて人形に命が宿るんです」

 ○…2児の母として、自身が地域で子育てをする中で、身近に生の劇がある価値を再認識した。劇団の有志と共に、地元の乳幼児親子を対象とした企画をするなど、近年は地域活動にも注力する。「デジタルが溢れる時代だからこそ、日頃過ごす場所で、仲間や家族と一緒に笑い合う演劇体験が育ちの力になる」。人形劇を子どもたちの成長に寄り添う「子供文化財」と位置づけ、その魅力をダイレクトに届ける挑戦を続ける。

 ○…目下の癒やしは5年前から夢中になっている宝塚歌劇団。「子育てが一段落して生の舞台を見に行ったら見事にハマって」。かつて『ヅカファン』だったという劇団の仲間と観劇の計画を立てるのが、多忙な日々を支える最高の活力だ。

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