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公開日:2026.10.02
「雑がみ」集め、紙へ再生 平間小が挑む循環型
川崎市内の可燃ごみに多く混ざっている「雑がみ」の分別率向上が課題となる中、平間小学校(石井芳宏校長/児童数513人)が新たな循環型SDGsモデルに乗り出した。児童が家庭で余った雑がみを集め、自分たちが学校で使うトイレットペーパーへ再生させるという資源循環の拡大を目指す試みとして注目される。
「雑がみ」とは、包装紙や菓子類の箱、ラップの芯などを指し、川崎市の焼却ごみ中の雑がみ(ミックスペーパー)の含有量は2万720t(推計)で、雑がみの収集量はわずか9990t、分別率は32・5%と低い(2021年)。分別率の向上を目的に、平間小では児童が主導する新たな雑がみ回収の取り組みとして、地域を巻き込み、可燃ごみ削減と環境意識の定着に向けた第一歩を踏み出した。
昨年度、当時の5年生が地域と協働して雑がみを回収し、再生紙製品の販売などを通して校内資源循環率30%を達成。今年度はさらなるステップアップとして、学校全体での資源循環率100%を目指す検証を9月14日からスタートさせた。
この取り組みの中心を担うのは、児童で構成される「SDGs委員会」だ。委員長の秋元ジョージさん(6年)ら児童たちは、校内での呼び掛けや回収の誘導、分類作業など精力的に活動を展開している。単に「ごみを減らす」という啓発にとどまらず、集めた雑がみが「自分たちが使うトイレットペーパーに生まれ変わる」という一連のサイクルを児童自身に体感させる仕組みがある。
回収授業の現場では、担当の佐伯知夏教員(27)らが児童に「どれくらいの雑がみでトイレットペーパーができるか」を具体的に提示。お菓子の箱や紙袋など身近な素材を持ち寄ることで、児童は捨てるはずだった紙が資源に変わる過程をリアルに実感する。自分たちの行動が形となって戻ってくる「目に見えるSDGs」の達成感が、児童一人ひとりの自発的な意識向上を引き出している。
行政、地域も協力
このプロジェクトを技術面と運用面で支えるのが、市内で環境事業を手掛ける(株)祥朝の塚原正祥代表(59)。回収・溶解・再生までを完結させる地産地消の仕組みを構築し、行政や企業、学校が一体となった「環境配慮コミュニティー」の輪を広げている。
子どもたちが学校で学び、実践した経験は家庭にも伝わり、親世代の分別意識を変える大きな原動力となる。関係者らは「子どもたちの行動から地域全体の意識改革へつなげていきたい」と期待を寄せる。
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