ホームレス支援「CoE」
「楽しく」活動、広がる輪
リヤカーでおむすび配布
10月11日
外国につながる子どもの学習支援や日常生活の困りごとの相談対応などを行う「子ども学習サポート東小倉」。認定NPO法人教育活動総合サポートセンターと幸区役所が主催し、2012年から支援を続けている。
子どもたちは宿題を持ってきたり、授業で分からなかった部分を質問したりして勉強に励む。ボランティアがホワイトボードを使いながら中国語で中学生に理科の「直列、並列」といった電流の回路を解説する一場面も。ボランティアの一人は「日常会話はできても、授業の速さについていくことは難しい場合もある。問題を読み解くことに苦労する子どもも多い」と話す。
現在は中国、パラグアイ、フィリピン、バングラデシュにつながる小学生10人、中学生9人が登録し、9人のスタッフが対応している。同法人の堤直美さんは「きめ細かな支援をするためにもう少しボランティアを確保したい」と話す。
外国人市民50%が川崎・幸区に居住
21年3月末時点の外国人市民は4万5168人。このうち川崎区に1万6586人、幸区に5485人と、市内全域の約50%が両区で暮らす。
幸市民館によると、区内の外国につながる子どもの学習支援の場は東小倉と、幸町小学校で実施している寺子屋事業内の2カ所程度だという。市民館担当者は「受け皿を増やすことも検討していきたいが、場所やボランティアの確保ができるかどうか…」と話す。
外国人市民の増加とともに、定年延長などの社会的要因から、ボランティアの確保が難しくなってきているという。「勉強を教えなければならない、外国語ができないと…といったイメージがあり、ハードルが高いと思っている方も多い」と堤さん。ボランティア同士で相談し合い、協力して支援していくため、特別なスキルは必要ないという。「何か役に立ちたい、子どもに関わっていきたいという気持ちがある方にはぜひ参加してほしい」と呼びかける。
交流の場にも
教室では「今日は運動会の練習をしたよ。ソーラン節で足が痛くて」「修学旅行が楽しみ」と、他愛ない会話も聞こえてくる。時にはカルタやすごろくなど日本の文化に触れられる遊びを交えることも。堤さんは「日本に来たくて来ている子ばかりじゃない。日本の文化を知り、少しでも慣れて楽しく日々を過ごしてほしい」と子どもたちの様子に目を配る。
子ども同士の交流の場になっていることはもちろん、保護者の相談の場にもなっている。「一人で抱え込まなくてすむように、横のつながりが広がれば」と堤さん。
開催日は毎週水曜日午後3時から5時まで。会場は東小倉小学校多目的教室。問い合わせは幸市民館【電話】044・541・3910へ。
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10月11日
10月4日