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緑区農家有志 「純相模原産」の日本酒を 酒米栽培に奮闘中

文化

公開:2020年9月3日

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現在、大島にある依田賢吾(写真右)さんの水田で酒米“山田錦”作りに励んでいる。写真左は中心となって構想を進める石井好一さん
現在、大島にある依田賢吾(写真右)さんの水田で酒米“山田錦”作りに励んでいる。写真左は中心となって構想を進める石井好一さん

 相模原市内で収穫した酒米を地元の酒蔵で醸造し、「純相模原産」の日本酒を造る試みが進められている。緑区根小屋在住の石井好一さん(71)を中心とする有志数人は現在、大島にある水田で酒米の栽培に取り組んでおり、10月中旬には約150kgの酒米が収穫できる見込み。この収穫分は、来年の栽培に向けた種もみとする考えで、石井さんは「将来的には、このお酒が相模原を代表する名産になれば」と夢を膨らませる。

 市民団体「津久井在来大豆の会」の代表を務める石井さんは、自身が営む農場・ねごやファームで「幻の大豆」と言われる「津久井在来大豆」の栽培をしており、緑区のみならず中央・南区の各団体、学校などに出向き味噌造りを伝授するなど積極的に地域古来の品種普及に取り組んでいる。

 3年前、晩酌をしていた石井さんは「津久井で収穫された米を使って、津久井の酒造で仕込んだ日本酒が飲めたらどんなに素晴らしいだろう」と思い付き、根小屋に拠点を構える久保田酒造に構想を打診。酒造の快諾を得られたため、構想に賛同する仲間数人とともに計画を進めてきた。「市内には葉山島や藤野、青根など、稲作が盛んな地域も多い。酒米作りにも適しているはず」と石井さんは話す。

 米作りを始めるにあたり、石井さんらは相模原の土壌に適している酒米を選定。主に西日本で栽培される品種”山田錦”の種もみ3kgを入手した。当初は今春から青根地域の有休農地で栽培を始める予定だったが、昨秋の台風19号の影響で使用が困難になったため、大島にある依田賢吾さんの水田で栽培することに。現在、稲穂が出はじめたところで、順調に育てば10月中旬には150kg程度の酒米が収穫できる予定という。依田さんは「西日本と相模原では気候も風土も違うので、細心の注意をもって栽培してきた。最後まで気が抜けないが素晴らしい試みなので、無事に収穫して来年以降の計画につなげていきたい」と話す。

酒米の栽培者を募集

 今年収穫予定の酒米150kgでは、酒を仕込むのに最低限必要な量としては足りていない。久保田酒造では通常1タンク(1升瓶約1800本相当)仕込むのに、約1000kgの精米が必要だという。加えて、同社で通常仕込みに使用する日本酒(大吟醸)は50%に精米されたもので、その計算からすると、2000kgの酒米が必要になる見込みだ。久保田酒造の営業部長を務める太田将志さんは、「地元相模原で取れた米を使って、相模原に拠点を置く我々の酒造で作るのは大変夢のある話。実際に酒米を見てないので何とも言えないが、今からどんなお酒になるか楽しみ」と話す。

 石井さんは「精米の度合いにもよるが、酒を仕込んでもらうのには、最低1000kg以上の酒米が必要となる。早ければ来年秋の収穫で、最初の醸造を行えるのが目標。相模原を代表する名産にするためには、さらに一定量の酒米が必要で、そのためには栽培に協力をしてくれる農家を増やさなければならない。興味がある方は、お気軽に連絡を」と呼び掛けた。

 問合せは、石井好一さん【携帯電話】090・9928・8342へ。
 

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