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さがみはら中央区 社会

公開日:2022.07.21

支援級児親の会わたげ
ヘアメイク「いつか自分で」
身だしなみの講習を実施

  • メイクを教わる参加者

 市内の小・中学校の特別支援学級に通った経験のある子の親が組織する団体「わたげ」が7月15日、障害がある女性に向けた「身だしなみ勉強会」を初めて開催した。

 わたげは2008年に結成して以来、障害がある子どもの親同士が親睦を図り、情報交換などを行ってきた。結成当時に小学生だった子どもたちはすでに社会人。支援学校などの高校を卒業した後、就職して働いている人がほとんどだ。わたげの定例会などでは、子どもが勤め先へと通う中で洗髪やドライヤー、髪のセットやメイクといった支度を自分でできず、「常にショートヘアーにしてしまう」「親の負担が大きい」「髪を触られることが嫌な子もいて難しい」といった声が多く聞かれていた。

 そこで企画されたのが同勉強会。陽光台で美容室を経営する金井真一さんに協力を仰いだところ、県美容業生活衛生同業組合の相模原支部に加入する美容師たちが講師を務めることに。「すぐにやろうと決めました。時間はかかってしまうけれど、障害があっても身だしなみは自分で整えられるようになる」と金井さんは語る。

 当日は主に知的障害がある20〜27歳の女性8人が参加。ヘアメイクでできるようになりたいこと、障害特性など苦手なことを書いた「カルテ」を基に同組合の美容師がカウンセリングし、髪のとかし方やヘアアレンジ、メイク方法を指導した。最初は緊張した様子だった女性たちもだんだんと打ち解け、「この口紅の色がかわいい」「髪を編み込みしてみたい」と話しながらおしゃれを楽しんでいた。玉沢菜々子さん(21)=南区在住=は「さっきまでの自分と全然違うみたい。おしゃれを続けていつか自分の結婚式でヘアアレンジしてみたい」ととびきりの笑顔を見せた。

 勉強会は今後、自ら身だしなみを整えられるようになることを目的に継続して実施していく予定。加えて、髭剃りや髪のセットなどの悩みがあることから、男性向けにも開催したいと検討している。

 わたげ広報の齊藤雅子さんは「身だしなみをきちんとしたいと思うのは自然なこと。勉強会を求めている女性が多いと感じた」と話した。

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