依然として被害が後を絶たない特殊詐欺。昨年は県内で約2600件、約58億円の被害額となり、南区では41件、約1億3千7百万円の貴重な財産が奪われた。特殊詐欺を取り巻く現状について、タウンニュースでは相模原南警察署の小野正男署長に話を聞いた。
-最近の特殊詐欺の特徴を教えてください。
従来型のオレオレ詐欺や、各種手数料や還付金等を虚偽に請求する、いわゆる「振り込め詐欺」については、啓発活動や金融機関、コンビニATMでの声掛けにより減少傾向にあります。代わって今年急激に増加しているのが、「キャッシュカードすり替え型」の手口です。
不安につけこむ
-どんな手口ですか?
犯人は役所や銀行協会、警察官を装って電話をかけてきます。「あなたのカードを使って買物している人がいます」などと暗証番号を聞き出し、受取り役の犯人が自宅に訪問する。玄関口で持参した封筒にカードを入れさせたところで、「封をしますので印鑑を持ってきてください」と誘導。被害者が目を離した隙に、偽物のカードが入った封筒とすり替えてしまい、「新しいカードが届くまで、保管してください」と騙すのです。後日、不審に感じて封筒を開けるまで被害者は気づけず、その間に現金が引き出されてしまう。「カードが不正に使用されている」と耳にすれば、誰でも不安に感じるもの。そこにつけこむ、卑劣な窃盗です。
-こういった特殊詐欺の対策を教えてください。
まず第一に犯人との接点を断つには、電話をとらないことです。最近では電話口で自宅に現金があると知られてしまうと、詐欺が未遂に終わっても強盗に押し入る事件が県内で発生しています。推奨したいのは「迷惑電話防止機能付き電話機」への変更。呼び出し音が鳴る前に「通話内容を録音します」とのメッセージが自動で流れるため、その時点で犯人は諦めます。長年使った電話機を変えることに抵抗がある方も多いので、ご家族からプレゼントされてはいかがでしょうか。
さがみはら南区版のローカルニュース最新6件
|
|
|
アレルギーの会が解散4月25日 |
水野さんが川柳講座4月25日 |
|