さがみはら南区 社会
公開日:2026.11.04
「犬との暮らし」についてけんぶんで文化講座 講師立石さん「飼い主の安心、犬の幸せに目を向けて」 プリモ動物病院が協力
けんぶんで講座
南区麻溝台の市立市民健康文化センターで10月30日、「犬は人生を豊かにしてくれる?」と題した市民講座が開催された。犬が人にもたらす影響を研究成果からひもとくと共に、飼い主として必要な備えについても考えた。
「地元講師が贈る!けんぶん文化講座」の第21弾。相模原を中心に展開する「プリモ動物病院」の協力のもと、麻布大学大学院で飼い主の性格と犬の行動の関係を研究し、現在は動物病院関連企業に勤務する立石佳奈子さんが講師を務めた。参加者は自身の愛犬との暮らしを振り返りながら、立石さんと活発に言葉を交わした。
国内682万頭
冒頭では、国内の飼育状況を紹介。犬の推定飼育頭数は約682万頭で、800万頭を超えていた約10年前から減少していることや、犬を迎える理由として「癒やしや安らぎ」を求める人が多いことを説明した。
人と動物の関係については、1980年代の初期研究から最新のものまでを紹介。「幸せホルモン」とも呼ばれるオキシトシンの分泌との関係などを解説した。
また、相模原市と連携し麻布大学が行った調査にも言及。犬を飼っている人は、飼っていない人に比べて地域の顔見知りや偶然の会話が多く、地域への所属感との関連が見られたと説明した。家族の間でも、犬の存在が会話のきっかけになることがある。立石さんは、犬を飼うこと自体が必ず幸福につながるわけではなく、犬を介した人との交流にも目を向ける大切さを伝えた。
15年後も見据えて
一方で、犬を迎える前に考えておきたいこととして、費用や介護、預け先の確保を挙げた。講座で紹介された犬の平均寿命は14・82歳。飼育にかかる支出は月平均1万6030円で、体の大きさや健康状態、年齢によっても変わるという。
立石さん自身、体重52キログラムのバーニーズ・マウンテン・ドッグと暮らし、晩年には介護も経験。動けなくなった大型犬を支える苦労を振り返り、犬だけでなく飼い主も年を重ねることや、家族構成が変わることを見据えてほしいと呼びかけた。
災害への備えでは、フードなどの備蓄に加え、地域の避難所の受け入れ体制を確認することや、日頃からキャリーなどに慣らしておくことも大切だと説明。しつけについては、人の指示に従わせるという考えでなく、人と犬が社会の中で一緒に暮らすためのルールと捉え、犬の行動の背景にある気持ちや理由を考えるよう促した。
90分にわたり飼い主の安心と犬の幸せの双方に目を向ける大切さを伝えた。
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