映画「花荻先生と三太」の上映実行委員会委員長として尽力した 森久保 周一さん 日連在住 69歳
62年前の藤野を感じて
○…「映像に映る幼い頃の自分たちに逢いたい」。その思いで、1951年に旧日連小学校で撮影された三太物語シリーズの映画『花荻先生と三太』のフィルムを発見。国や市から補助を受け、8月31日と9月14日に、藤野芸術の家で上映会を開催する。同窓会などで旧友と会う度に、三太物語での映画撮影は話にあがっていた。津久井にある三太旅館に『三太物語』の映画フィルムがあることを知人から聞いて観てみると、その映画は4シリーズのうちの1作目。調べた結果、自分たちが出演したのは、2作目であることがわかった。「映画では戦後間もない藤野の風景や暮らしが観られますので、ぜひ若い人たちにもお越しいただきたい」と呼びかける。
○…両日は映画の上映だけでなく、三太役として出演した大橋弘さんがゲスト出演する他、映画の中で歌われた合唱歌を全員で歌う企画なども予定している。「三太物語は地域の財産です。版権などの問題がありますが、この地域にもっと三太物語の文庫や映画、ラジオを広める活動を行っていきたいですね」
○…旧藤野役場に勤め、”芸術の街・藤野”をアピールするために、地域在住の芸術家とともに数多くの展覧会やイベントを企画してきた。定年後は、地元でカフェレストランを経営。自家栽培で育てた野菜などを客に提供している。藤野の魅力というと、多くの人が豊かな自然と答える中、「私はそこに住む人々の温かさが何よりも好きです。芸術家など魅力的な人が多いからですね」と嬉しそうに話す。
○…登山、スキーなどアウトドア全般が大好きな行動派。「家ではゆっくりしていられない」と自身を分析し、若い頃は何にでも興味を持ち、挑戦していた。「今はお店が忙しく、なかなか動けませんが、今回の上映会もそうした性分と、多くの方々の協力で実現しましたので感謝しています」と話した。