病気によって不自由となった手で筆を持ち、日常生活で思いついた言葉を綴った「愛語」。それら約30点の作品を集めた「愛語展」が来年1月2日(木)から2月2日(日)の1ヵ月間、緑区青山のレストラン・童人夢農場(ドリームファーム)で開催される。愛語を手掛けたのは、西光寺(上野原市)の住職・小澤宗道氏。物事の核心をつきながらも、温かみがある言葉の数々が作品として並ぶ。
小澤氏は相模原近辺で30年以上小学校の教諭として、教壇に立っていた。鳥屋小学校校長の職に就いた2001年、脳内出血で倒れ退職。その後、家業の寺を継いだ。そのかたわら、リハビリを重ねて、後遺症で不自由になった右手を左手で支え、日常生活で思いついた言葉を、色紙等に筆で綴ってきた。見る人を勇気づける言葉に書き添えられるカエルのイラストも特長的で、周囲からは「カエル住職」とも呼ばれる。
転機が訪れたのは、2010年。日々綴っていた愛語の数々を、知人らが31枚綴りの日めくり愛語集として制作。ニューヨークで開催された「国際ギフトフェア」にも出展された。2011年には、東日本大震災の被災地に500冊の愛語集を贈ると、被災者から「たくましい言葉に、勇気をもらった」と感謝の言葉が贈られたという。
そうした愛語集を、津久井逸店昼市で見つけたのが童人夢農場を経営する梅澤勉社長だった。「自分自身を振り返る機会をもらった。多くの方に住職の愛語に触れて欲しい」と感銘を受け、レストランで、展覧会を開催することを打診。小澤住職も快諾して今回の愛語展の開催となった。
開催期間は、来年1月2日から1カ月間。時間は午前11時から午後3時と午後5時から9時半。梅澤社長は「多くの方に書をご覧いただき、生きる希望や勇気、そして夢に向かう活力を持っていって欲しい」と話している。
愛語展に関する問い合わせは、童人夢農場【電話】042・784・0961。
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