町田市内では「地域で認知症を見守ろう」という活動が幅広い年齢層に広がりつつあり、また積極的に広げようとしている。
町田市立忠生中学校で3月、卒業を控えた3年生が『認知症サポーター養成講座』を受講した。講座ではテキストを使い、認知症になった人が生活するときに困ってしまうことや、その症状のほか、どのように対応すれば良いかを学んだ。
また高齢者疑似体験グッズを使い、白内障を患った人と同じように見えるゴーグルや高齢者が感じる体の重さを生徒が身に着け、高齢者の生活を体験した。身に付けた生徒は「振り返る時、よろけてしまう」「視野が狭いので、どこにいるのか分からなくなってしまう」「モノが掴みにくい」など自分たちに経験のないことに驚いていた様子だった。
主催した忠生第1高齢者支援センターは、「働いている年代の方々は日頃地域に居ないことが多いので、地域で生活している中学生に協力をお願いしました」と講座開催のきっかけを話す。中学生の帰宅時間は認知症の高齢者が出歩きたくなる時間と重なるという。
「急に大きな声で話しかけると心を閉ざしてしまう」「後ろから声をかけるとビックリしてよろけてしまう」など高齢者とコミュニケーションをとる場合の注意点や、計算が出来なくなり日常の買い物も全て1万円札で払おうとするなど認知症の症状を中学生が学ぶことで、「認知症を見守る住民が増え、安心して暮らせる町ができる」と同センター。
同校の大石龍校長は「社会に出る一歩を踏み出そうとしている生徒たちには大切な講座だった。今回200人だったが、10年続ければ2000人が地域を見守る目を養うことになる」と継続していきたいは話す。
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